"グローバル・マーケティング"を考える「新興国市場で勝ち抜くための市場/顧客データ共有・分析活用」

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「生の声③」プライベートクラウド上のグローバル社内SNSをベースに、KnowWhoなどの暗黙知を円滑に共有

関連部署を巻き込みながら事業単位でコミュニティを形成、コミュニケーションの活性化を意識

売上高3兆3000億円のうち海外売上高がおよそ20%の電子計算機・電子応用装置製造業のZ社では、海外事業の拡大が経営課題として急務に。現在でも海外では北米をはじめ、中南米や中国、APAC、EMEAという5極で事業を推進していますが、各エリアでのプレゼンス及びシェアは低調な状況であり、国内市場の飽和及び縮小に伴うグローバル市場での事業拡大が求められています。

特に海外においては、エリア軸と事業軸をクロスさせた営業、マーケティング活動の深耕が課題となっていました。その中でも重点マーケットとしてブラジル、中華圏、ASEANなどの新興国を意識しており、競合に先行して需要を捉えられるかどうかがポイントに。またプレゼンスを高めるための受注事例など、グローバルでのタイムリーな情報管理はもちろん、営業やマーケティング活動に対する打ち手を組織立って仕組み化することも求められています。

そこで、主要な現地法人及び日本本社の海外事業企画部門、さらにはマーケティング部門を繋ぐための情報共有基盤としてグローバル社内SNSを導入し、ノウハウやKnowWhoなど暗黙知を共有することで業務スピードの向上と組織的なマーケティング力の底上げによる新たな価値の創出を進めています。国境や時差だけでなく、国籍や人種、言語、文化の違いを乗り越えて共通の事業目標に向かうひとつのチームとして協働するワークスタイルへの変革が必要という考えに立ったためです。

情報共有基盤では、社内SNSによるコミュニケーションだけでなく、ドキュメントの集約、共有、情報発信が行えるようになっており、プライベートクラウド上にシステムを構築することでセキュリティを確保しながら、全社認証システムとの連携によってユーザー負担を軽減できるシステムとなっています。現地法人ごとにきめ細かなサポートを行いながら、ルール、ガイドラインなど運用面でのケアも重視しています。

なお、基盤作りに際しては、人事や法務、輸出管理部門など多くの関連部署をプロジェクトに巻き込みながら事業単位にコミュニティを形成し、コラボレーションのスパイラルを円滑に回すことでコミュニケーションを活性化させる工夫も行っています。その結果、形式知の共有だけでなく、暗黙知の共有が始まりつつあるのが実情です。今後は、必要な情報を見つけやすくするソーシャルフィルタリングの実現をはじめ、人脈から描くソーシャルグラフの活用など、気付いていない情報も含めた大量の情報から必要なものを収集、整理できる環境づくりを推進し、コラボレーションをさらに加速していきたいと語っています。

Z社 八田氏(プロフィール)

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