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IoTで変貌するものづくり ~Industry4.0は必ずやってくる~[1]

抱 厚志のものづくりコラム「IoT時代のものづくり4.0J」

抱社長

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抱 厚志プロフィール
昭和35年7月、大阪府生まれ。自称生産管理おたく。
海外25カ国、累計5,000以上の工場を視察し、1,000社以上の生産管理システム導入に関与した実績を持つ。
平成6年9月に株式会社エクスを設立し、代表取締役に就任。翌年2月に生産管理システム「電脳工場 for Windows」をリリース。最新版の「Factory-ONE 電脳工場」シリーズも含め、現在までに1400本を超える導入実績がある。
「生産管理システムは経営戦略を具現化するツールである」とのコンセプトをもって、「ソフトを提供するのではなく、ソフトの使い方を提供する」という『真のソリューションベンダー』となるべく、日々、精力的に活動中。

第1回 IoTで変貌するものづくり ~Industry4.0は必ずやってくる~[1]

2015年8月、アベノミクス3年目。
はたして3本の矢は、日本の景気回復を実現する有効な経済政策となったのだろうか?

先々月の景況調査では、96%の企業が景気は上昇傾向にあると回答したが、大企業の回答が大半なので、中小企業の実感としては、まだまだ景気回復の手応えに欠けると言うのが実情なのではないかと思う。

日本を取り巻く政治、経済の状況は不透明感を増しており、まさに日本は非常に難しい状況判断を求められる局面にいると言えるだろう。

ギリシャのデフォルトやEU離脱の可能性に起因する円高、東南アジアの経済成長の鈍化、大幅な株価の値下がりを続ける中国は、既に不況期に入ったとの見方も広がっている。
また、官製相場と言われる「作られた円安」の脆弱性、2%のインフレターゲットの裏側に潜むスタグフレーションのリスク、そして大地震の予兆の増加など、まだまだ日本が盤石な状況にあるとは言い難く、世界を見渡しても大きな変革期に差し掛かりつつあると思われる。

そうした経済や政治の事情の影響で、ものづくりを取り巻く環境も大きな変化を求められている。
これからのものづくり経営の変革を担って行くものが、「Industry4.0(インダスリー4.0)」や「Industrial Internet」などに代表される「IoT」(Internet of Things)と「3Dプリンタ」に代表される「3D革命」であることは、ほぼ間違いのない事だろう。

IoTは昨今のトレンドのキーワードであり、テレビ、雑誌、イベントなどでもこれをテーマとするものが増えているので、詳細の説明は行わないが、「従来のコンピューターに代表される情報・通信機器だけではなく、世の中の数多くのモノに、通信機能を装備し、インターネットに接続したり、インタラクティブな接続を行い、最下層のレイヤー(センサーネットワークなど)から、機器の制御を行ったり、遠隔からの計測や自動認識や判別を行うことである」と定義しておきたい。

10数年前に良く使われていた「ユビキタス」の具体化であり、IoTの持つ大きな可能性は社会の在り方を変化させ、「ユビキタス社会の実現」も視野に入ってくる。
当時のユビキタスは、インフラやデバイスの能力や容量が構想実現に追いついていなかったので、コンセプトの域を出なかったが、今後、IoTは社会や経済をユビキタスの方向へ変えて行くだろう。

この、IoTによって今後のものづくりもその経営の形や市場との距離などが大きく変わりつつあり、ドイツでは官民一体で提唱する「Industry4.0」と言う、企業や国境が超えた現場や設備の連携が試みられており、それはまさに第4の産業革命と言える。
これはロボット、設備、などをITで統合し、『人工知能』が最適運用を行うことにより、生産性を飛躍的に向上させる、究極のコストダウンアプローチである。

Industry4.0と言う言葉は、2011年頃から利用されており、元来、ドイツが2010年に発表した「ハイテク戦略2020」に含まれる1つのコンセプトであった。

高コスト国ドイツでは、一部の量産系製造業では、競争力維持のための徹底したコストダウンや納期短縮のための「スマートファクトリー化」が進行していたが、同国の大きな特徴である「1工場が一品モノ」では、全体的なムダが多く、その工場の特性を消すことなく、量産の価格や納期を提供しようとする「マスカスタマイゼーション」を実現する必要があった。
その究極の具体策が「Industry4.0」である。

昨年発表されたIndustry4.0 Platform,Whitepaper2014ではドイツのIndustry4.0の長期的取り組みが記述されており、そのロードマップは2035年実現までの20年以上に渡る大きな取組みであることが分かる。

Industry4.0長大なロードマップを分類すると以下のようになる。

1. バリューチェーンネットワークの水平統合
2. 川上(材料)から川下(製品、保守)までの一貫したエンジニアリングの実現
3. 生産システムの垂直統合
4. 新しいワークスタイル
5. 横断的技術の持続的な発展

ドイツの研究機関では、Industry4.0により、2025年までに『11兆円の経済効果と年率で1.7%の経済成長への寄与』が期待できるとされている。
この試算が正しいとすれば、ドイツと同じ高コスト国の日本でも、早急にIndustry4.0、それも日本のものづくりに最適化された日本版 Industry4.0=Industry4.0J が必要になるであろう。

しかしIndustry4.0はドイツとアメリカ主体に研究が進められており、「日本抜き」での実現をしたいとの国際的な思惑が見え隠れしているが、第3の産業革命の推進者であった日本ゆえに、新たなるウェイブ「第4の産業革命」の価値を認めづらいのかもしれない。

ここで歴史を紐解いてみると、過去3回に渡る産業革命は、社会に大きな変遷をもたらしてきたことは間違いがない。

1. 第1次産業革命は18世紀に起こった。蒸気機関の実用化とそのエネルギーとしての石炭の確保により、繊維工業において世界の工場となったイギリスが覇権を握った。

2. 第2次産業革命は20世紀初頭のアメリカに起こった。工場は電力をエネルギーにして操業され、フォードなどに代表されるベルトコンベア方式の大量生産が実現する。

3. 第3次産業革命は20世紀後半に日本で起こり、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を実現した。コンピュータとの現場の知恵を駆使した「カイゼン」「カンバン」「自働化」などは、ものづくりにおける世界の共通語となった。

4. 第4次産業革命は2014年から始まっていると考える。これを実現する基本技術は「IoT」であり、上流から下流までの設備や機械、供給と製造、工程や人間がインタラクティブに会話しながら繋がる。「スマートファクトリー(考える工場)」を具現化することを目的としており、現在のところ、それはドイツが「Industry4.0」もしくはアメリカの「Industrial Internet」として考えておく。

では、第3次産業革命を牽引したTPS(トヨタ生産方式)と第4次産業革命を牽引しているIndustry4.0の大きな違いは何であろうか?

第2回を読む>>

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