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Design Automation Conference(DAC2017)レポート

Design Automation Conference(DAC2017)レポート

 6月に米国テキサス州オースティンにて、LSI設計ツールに関する世界最大の国際学会&展示会の「Design Automation Conference」が開催されました。

NECとしては3年ぶりに出展したので会場の様子などについてレポートします。

今年のキャッチコピーは、『DesignEDAESS&AUTOIoTIPSECURITY』。参加者は、約5500人。学会では、300程度のプレゼンテーションが行われました。
それ以外に、展示会終了後、Work-In-ProgressWIP)という名称で、未完成の研究内容をポスターで紹介するコーナーが設けられ、ビールやワインを飲みながらのポスター前での議論が盛況でした。
色々な研究の原石が発表されているのですが、筆者が現在、『ナノブリッジ』と呼ぶナノスケールの銅の配線をつなげたり、はずしたりする技術(不揮発なRRAMの活用の一例)を利用して、SRAMを使わないFPGAの開発研究に関わっているため、不揮発性素子を利用した新しいタイプのFPGA発表3件に興味を引かれました。応用分野はDNNの加速です。

参加者を楽しませるための工夫も色々されており、EDA業界のCEOCTOの討論会、任天堂の新鋭ゲーム機や、iPhone7の分解ショーなど様々なプログラムが3日間を通して行われます。
昼食は、従来、会場内のピザ等ですませるしかなかったのですが、今年は、会場のまわりに様々なインターナショナル料理のケータリングバスがきており、楽しめるようになっていました。とにかく、何か新しいことを始めよう、改良しようという姿勢はすばらしいです。

展示企業ですが、デジタル設計は、Synopsys社、Cadence社、Mentor社(Siemenseが買収)の大手3社が、有力なベンチャーを次々に買収していき、さらにIntel社もいくつかのEDA会社を買収しているため、小さなベンチャー企業ブースは少なかったようです。形式検証ツールやLINTツール、FPGAをつかった検証用ボード、アナログ設計ツールは専業の会社のブースが多数ありました。
また、IPEDAベンダー向けツール、設計サービスのブース、残りはARM等のプロセッサ会社、TSMC、サムソン、GlobalFoundaries等の半導体製造会社等が出展していました。 

AIを加速するFPGA

気になったのは「Embedded FPGA」。SoCASIC)の一部に、組み込みのFPGAを搭載しようというもので34社ほどが展示していましたが、驚いたことに、なかにはハイエンドノードを使った高性能を目指すものがありました。オンチップにすることで「CPUとの通信バンド幅を従来のPCIeに比べ数百倍高速化し、AI処理等を加速する」という応用を目指しているようです。Avhtonic社は、ここ数年で売り上げが7倍になったと発表していました。

近年は、中国の半国営半導体ファブや、IP会社、韓国発のベンチャー企業が複数出展するなど、中国、韓国の存在感がますます大きくなっています。

SMICSemiconductor Manufacturing International Corporation)は、昨年は展示パネルも“漢字”が多く使われ、説明員も中国人ばかりでしたが、今年は洗練された印象を受けました。サムソンもとてもスマートな展示を行っていました。

C/C++言語からのRTL動作合成(高位合成)

NECブースでは、高位合成ツール「CyberWorkBench(以下CWB)」を出展。

C/C++言語からRTLを合成する動作合成(高位合成)は、北米でもようやく受け入れられ、多くの企業で利用されるようになってきたと感じています。

AIが注目を浴びる中、AIFPGAによる加速について興味をお持ちのユーザから、さまざまなAI処理の加速を「CWB」でどのように実現するのかというご質問をたくさんいただきました。
GPUは、行列の演算等は得意だが、ループの中に分岐処理等が複雑に絡むとうまく加速することができません。FPGAと「CWB」を使えば、そのような記述も加速できることなどデモを交えてご紹介しました。

お客様で賑わうNECブース

テキサス大学ダラス校 Benjamin先生の研究室では、「CWB」を使い、さまざまな研究を行っています。PhDコースの学生数名がNECブースを訪れ、各自の研究を紹介してくれました。

C言語記述の暗号化機能を使って、「ハードウェアIPに潜むトロイの木馬がないことを証明する技術」、「関数の演算子化機能を利用したセキュリティ技術」、「高位合成のベンチマークセットの開発」などの研究に役立ててくれているとのこと。

テキサス大学ダラス校のBenjamin先生とその学生さんたち

展示会場で撮影したWEBストリームによるチュートリアル、商品説明の動画が下記に公開されているのでご覧ください。

https://www10.edacafe.com/video/NEC-Dr.-Kazutoshi-Jack-Wakabayashi-Senior-Research-Scientist/416418/media.html

 

DAC展は、昨年今年とオースティンでの開催でしたが、設計会社が多く集まるシリコンバレーからの来場者は少なかったようです。6月のオースティンは非常に暑く、湿気も多いため、乾燥気候のカルフォルニアの方には不向きなのかもしれません。日本からの参加者も多くはありませんでした。

来年の開催地は再びサンフランシスコ。再来年はラスベガスを予定しているとのこと。さらなる盛り上がりを期待します。

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