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信頼性の高い情報通信インフラの構築

NECでは、人々の生活を支える社会インフラにかかわる事業を数多く手がけています。長年にわたりICTによって信頼性の高い情報インフラを構築し、人々が安全・安心・快適に暮らせる社会づくりに貢献しています。


2013年8月26日掲載

高速道路の安全・安心を見守る交通管制システム

長年のノウハウ、先進的な技術力を活かしてお客さまとともに構築

2012年4月、新東名高速道路が開通し、日本のモータリゼーションにとって画期的な時代が訪れました。東名および新東名の2路線への拡充によって交通量の分散や渋滞の緩和が実現し、より効率的で円滑な輸送や、より安心で安全なドライブにつながっています。
NECは、この新東名高速道路の開通に合わせて、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)へ交通管制システムを納入しました。
1984年以来、NECでは日本の高速道路事業者向けに交通管制システムを提供しており、これまで東名高速道路、名神高速道路、北陸自動車道、東北・常磐自動車道、中央自動車道への納入実績があります。これらのノウハウと先進的な技術力、そしてシステム運用の現場でさまざまな課題に対応してきたお客さまとの協働の成果が、最新鋭の高速道路交通管制システムに結実しています。

東名および新東名高速道路(NEXCO中日本 Webサイトより抜粋)

ドライバーにとっても、管制員にとっても、信頼できるシステムを

わが国では7,000万台以上ものクルマが登録されています。こうしたモータリゼーションの発展を支え、トラックによる大量輸送やクルマでの迅速な移動になくてはならない社会インフラとして、日本中に高速道路網が整備されています。この高速道路を利用するドライバーが安全・安心・快適に通行できるように、24時間365日、休むことなく稼働しているのが交通管制システムです。道路上に設置されたセンサーや非常電話からの道路情報等の収集、道路管制センターへの連絡・指示、ドライバーへの交通情報の提供など、重要な役割を担っています。
新しい交通管制システムの開発にあたり、お客さまであるNEXCO中日本が主要コンセプトとして掲げたのが、これまでむずかしかったリアルタイムの交通情報の提供です。従来、東名高速道路では約5分間隔で道路上のデータ等の収集と交通情報の提供を行っていましたが、それを約1分間隔で、すなわち約5倍まで高速化するというものです。それによってドライバーは、タイムラグの少ない、より現実に即した信頼性の高い情報が得られるようになります。
また、交通管制システムが設置される道路管制センターでは、リアルタイムに収集した情報をもとに管制員が現在の道路状況を的確に把握し、センター全体での情報共有や確認もスムースに行える統合的な情報環境を構築しなければなりません。さらに、大規模災害の発生時においてもシステムの運用が継続できるように、より堅牢で信頼性の高いネットワークにすることも重要です。

東名&新東名高速道路の分岐点の道路情報板

ビッグデータの高速処理で、リアルタイムの情報提供を可能に

以前から高速道路には、交通量を計測するトラフィックカウンター、雨や風などの気象情報をとらえるセンサーや地震計、またドライバーに交通情報を提供する道路情報板などが設置されています。
新東名高速道路では、こうした情報の入出力を担うデバイスが大幅に強化されました。たとえばトラフィックカウンターは、従来(東名高速道路の場合)の2km間隔から1km間隔に設置密度が倍増しています。しかもデータは新東名および東名の全路線から1分間隔で収集されるため、必要とされる処理能力は膨大なものになります。
こうして集められたデータは、ただちに処理された後、道路情報板やハイウェイラジオ、カーナビ用のVICS(※)、サービスエリアの情報ターミナルといったメディアによって、ほぼリアルタイムでドライバーに提供されます。
NEXCO中日本東京支社の道路管制センターでは、こうしたビッグデータの高速処理をNECのサーバーが統合的に行っています。

(※)VICS: Vehicle Information and Communication System
渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信し、カーナビなどの車載機に文字、図形で表示する情報通信システム。

CCTVカメラ、トラフィックカウンター
サービスエリアの情報ターミナルで提供される交通情報

大型スクリーンで、東名・新東名の道路状況を一望のもとに

NEXCO中日本の東京支社道路管制センターには、壁面に46型液晶ディスプレイ64面(縦4段×横16列)で構成された高さ4m、長さ18mの大型表示装置が設置されています。これは高速道路の交通管制システムの画面としては日本最大規模のものです。
画面には、このセンターが管轄する東名高速道路、新東名高速道路のほか、関係する自動車道の状況が表示され、事故や渋滞の発生、気象の変化、地震など、さまざまな事象が現在どの地点で起きているか、一目で把握できるようになっています。また、道路上に設置された情報板の表示内容も確認できます。
管制員は、刻々と変化する画面情報を見渡しながら、事故処理や交通規制といった現場への指令を臨機応変に行っているのです。
この大型表示装置の開発にあたりNECでは、社内に実物大の模型(モックアップ)をつくり、実際に管制員の方に使い勝手を評価していただいてデザインの完成度を高めるなど、運用者を意識したシステム構築に注力しました。

道路管制センターの大型表示装置

光IPネットワークで、多彩な情報を迅速かつ安定的に収集・処理・提供

新しい交通管制システムは、膨大な情報収集、情報処理、情報提供を迅速に行うため、それを支えるネットワークも刷新されています。
道路上に設置されたセンサー、情報板、非常電話と道路管制センターなどとを結ぶネットワークには、IP技術と高速・大容量の通信が可能な光伝送技術が採用されており、データ、音声、カメラ映像などさまざまな情報をまとめて送受信できる最新鋭の光IPネットワークに置き換えられています。
また、ネットワークをリング状に構成し冗長化することにより、万一、その一部に障害が発生しても、正常な経路に高速に切り替えることによって通信を安定的に継続する仕組みとなっています。
さらに、大規模災害の発生によって東京支社道路管制センターが被災し機能停止した場合でも、他の道路管制センターが代行して道路管制業務を継続できるようなバックアップシステムの構築も進めています。

ネットワーク

バックアップシステム(「NECキッズ・テクノロジー・ワールド」より抜粋)

さらに安全・安心・快適な交通インフラの実現に向けて

ビッグデータやネットワークの活用は、モータリゼーションの発展にともなって起きる交通事故の増加、渋滞や大気汚染の発生など、さまざまな課題の解決に有効といわれています。その意味で今回ご紹介したような交通管制システムは、今後、日本国内のみならず世界中に広がるポテンシャルを持っています。
NECでは、ビッグデータやネットワークの活用ノウハウをいっそう高め、先進的な渋滞予測システムの開発など新たな価値の創出にチャレンジしていきます。それによって、さらに安全・安心・快適な交通インフラの実現に貢献していきます。