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すべての人がデジタル社会の恩恵を享受


NECは、ICTによって社会的な課題の解決に貢献し、地球上のすべての人々がデジタル技術の恩恵を享受できる社会の実現を目指しています。
ここでは、インドの貧困問題解決のためのチャレンジ、NECアフリカ社の社会的課題への取り組み、中国で今後増えていく高齢化問題に対応した高齢者介護施設向け管理ソリューションをご紹介します。

2013年8月26日掲載

社会的課題の解決を成長機会ととらえ、新たなビジネスモデルにつなげる

インドの貧困問題解決に、日本の技術でチャレンジ

初めて収穫するイチゴに興味津々の
訓練生(トレーニー)たち

NECでは、インドの貧困層の農村女性たちが日本の高品質なイチゴを栽培し、その収益によって貧困から脱却することを支援すると同時に、農業の支援をNECの事業としても成り立たせるため、事業化に向けたトライアルを進めています。
事業パートナーは、インドで農村の生活改善を支援するNPO法人ICA文化事業協会と、東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた宮城県山元町で、高品質なイチゴ栽培をICTの活用によって復活させた農業生産法人株式会社GRAです。現在、インド西部のマハラシュトラ州プネ市近郊の農村でテスト施設が稼働し、生産されたイチゴの出荷も順調にスタートしています。
NECは、テスト施設の栽培用グリーンハウス、各種センサーなどの設備機器、そして現地の環境条件にマッチした栽培ノウハウ確立に不可欠とされる情報をクラウドをとおして提供しています。


ソーシャルビジネスだから、スピード感を持って実現

GRA代表 岩佐大輝氏

このプロジェクトは、そもそも沖縄県の離島である宮古島でのNECの取り組みに端を発しています。宮古島では近年、珊瑚礁など自然環境の破壊が進み、 その要因のひとつとして、サトウキビ畑から海への土壌流出が問題となっています。そこでサトウキビ生産に代わる有力な産業として、廃校や空港跡地を利用し た施設農業の可能性を探っていました。私たちは、このアイデアがインド農村の生活改善にも生かせると考えたのです。 ところが東日本大震災が発生し、プロジェクトを一時中断して被災地支援に向かうことになりました。そして支援先で偶然にも出会ったのがGRAでした。そこ では50年の経験とノウハウを持つイチゴ農家と、甚大な津波被害からの復興を目指すIT技術者がタッグを組み、短期間で高品質なイチゴ栽培のための施設を 立ち上げていました。私たちはICA、GRAとの3者の事業連携を即決し、そのわずか2ヶ月後にはインドでのイチゴ栽培を開始しました。
こうした事業の連携は、通常のビジネスであれば意思決定までに長い期間を要するものです。それがこれほどのスピード感を持って実現できたのは、3者の立場がいずれも社会的課題の解決を目指すソーシャルビジネスであり、非常にオープンな関係づくりが可能だったからです。


シンプルな生産設備と高度な栽培ノウハウが、無理なく融合

イチゴを収穫中

このプロジェクトは、土地の提供から、グリーンハウスの建設、イチゴ栽培、収穫、出荷まで、事業化に向けて必要なことは現地の人々が自ら行うことが基本です。彼ら自身が事業主としての自覚と責任を持つことが重要なのです。そこでの私たちの役割は、あくまで事業の成功に向けてICTや栽培上のノウハウなどを提供することです。
インドでも従来からイチゴ栽培が行われています。しかし露地栽培が中心で、日本のイチゴと味わいが異なり、硬くて酸っぱいため人気がありません。そこでこのプロジェクトでは、美味しく高品質で知られる山元町のイチゴ品種を導入しています。そして、露地栽培につきものの病虫害リスクを避け農薬の使用を極力少なくするため、完全密閉型のグリーンハウス内で養液耕栽培を行っています。
ハウス内は、ウォーターパッドを用いた簡便な冷房装置によって適正温度に保たれ、栽培床には土の代わりにココナツのヤシ殻を砕いた繊維質のココピートを使用、センサーによる管理の下で生育に必要な栄養分を自動的に補給しています。また、栽培方法で判断に迷うことがあってもすぐに解決できるように、クラウドでインドの農村と山元町の農業技術者を直結し、遠隔栽培指導を導入しました。
このようにシンプルな生産設備と高度な栽培ノウハウをクラウドで無理なくつなげたことで、巨額の初期投資をすることなく、専門知識のない農村女性たちが高品質なイチゴを生産することが可能になりました。


課題解決と新たな市場の創造で、事業化に向け確かな手応え

高品質で美味しい山元町の
イチゴ品種を味わうトレーニーたち

従来のインドの流通では、農産物が市場に出荷されるまでに多数の仲買業者を経る必要があり、その間に傷んでしまう農産物も多く、大きな流通ロスが生じるという課題がありました。これは、農村に都市部への直販ルートがなかったことばかりでなく、従来の栽培方法では、いつ、どれだけの収穫があるか予測できないため、最終ユーザーへの販売の確約ができかったことが原因として挙げられます。そこで、この課題への解決策として、養液耕栽培をICTで管理することで、農産物の計画的な収穫と品質の安定化をもたらし、直接契約でプネ市内の高級ホテルへ出荷するという流通を実現しました。ホテル側も、新鮮で味の良いイチゴを安定して富裕層に向け販売することができます。
NECが農業ソリューションで高品質な農産品の市場開拓を支援することには、2つのメリットがあります。1つは、人々が貧困から脱却するための手段を手にすることです。もう1つは、NECにとってこうした市場の創造が新たな事業チャンスにつながることです。社会貢献がしかるべき結果を残すためには、ビジネスとして継続性を持つことが大切です。その意味で、私たちはこのプロジェクトの事業化に向けて確かな手応えを感じています。また、インドでの取り組みが、宮古島でのプロジェクトにも応用できるのではないかと考えています。社会的価値創造型企業を目指すNECにとって、これは重要な試金石になります。


サブサハラの社会的課題に取り組み、解決を通じて地域発展を後押しする

1963年以来、アフリカ52ヶ国でビジネス展開

サントメ・プリンシペ民主共和国
ウンベリナ・ネト外務・協力・共同大臣に
説明するNEC従業員

アフリカ諸国をはじめ開発パートナー諸国や国際機関、民間セクターなどが多数参加して5年ごとに行われる「アフリカ開発会議(TICAD)」が、2013 年6月1日から3日間にわたって横浜で開催されました。この会議は、日本政府が主導し、国連や国連開発計画、アフリカ連合委員会、世界銀行と共同開催する もので、1993年に第一回が開催されて以来、今年で5回目を迎えます。
その公式イベントにおいてNECは、世界最高レベルの認証精度を誇る指紋認証・顔認証技術などを応用したセキュリティソリューションや、人工衛星による詳 細なデータ採集と高度解析技術により環境監視、資源探査、気象・災害監視等の予測・状況把握に貢献する宇宙ソリューションを出展しました。これらはアフリ カ諸国におけるさまざまな社会的課題の解決やビジネスへの貢献が期待されている技術です。
NECでは、1963年以来アフリカ52カ国において通信・放送・郵便等の社会インフラの整備に携わってきました。局用交換機、衛星地上局、マイクロ波通 信設備、放送送信機器など多くのNEC製品が今日でも各地で大切に使い続けられています。また、人種差別撤廃後の南アフリカ共和国では、世界最大級の指紋 認証による国民IDシステムを提供し、選挙登録、年金需給管理等の公共サービスをはじめさまざまな場面での本人確認に使用されて国民生活の向上に貢献した 実績があります。

※TICAD(Tokyo International Conference on African Development)


2011年、サブサハラ地域に地域統括会社を設立

NECは、2011年から海外ビジネスユニットを「中華圏」「アジア・パシフィック」「EMEA(欧州、中近東、アフリカ)」「北米」「中南米」の5つの エリアに分け、それぞれに地域統括会社を置いて5極体制でグローバルに事業を展開しています。現地主導での事業運営を推進するため、海外現地法人への権限 委譲を加速させてマネジメント層の現地化をはかり、スピーディな意思決定に基づく事業の拡大を目指しています。
これにともない、アフリカのサブサハラ(サハラ砂漠以南の地域)49カ国でのビジネスを統括する「NECアフリカ社」を南アフリカ共和国のヨハネスブルグ に設立し、2011年12月より営業活動を開始しました。その傘下には、東アフリカ地域の拠点としてケニア共和国にナイロビ支社、西アフリカ地域の拠点と してナイジェリア連邦共和国に「NEC西アフリカ社」を設立、これによりサブサハラ全域への事業展開を強化しています。
サブサハラ地域は、主要国である南アフリカやナイジェリア、ケニア等では政情も安定し、今後の経済発展に向けて、携帯電話の普及にともなう通信インフラの需要拡大やセキュリティ関連の社会インフラの整備などが加速する見込みです。


現地人技術者の育成などを通じて地域社会に貢献

NECアフリカ社のナイロビ支社では主に、東アフリカ地域の携帯電話オペレーター向けに通信インフラ関連のビジネスを展開しています。開設当初から現地採用の技術者をSEチームとして育成し、地域のさまざまニーズに対応できる体制づくりを進めてきました。最近では、彼らが客先からの依頼を受けて技術指導も行っており、それが通信インフラの安定稼働に役立つばかりでなく、地域に根づいた活動によってNECに対する現地の人々の信頼や親近感を高めることにもつながっています。また、このチームが「NEC西アフリカ社」とも連携し、西アフリカ地域での提案活動も支援しています。
こうした取り組みの先駆けとなったのが、南アフリカ共和国の国民IDシステム構築プロジェクトです。NECは1999年から14年間にわたり、国民IDシステムの導入・管理・運用に携わる多くの現地人技術者を育成し、世に送り出してきました。地域に腰を据え、ビジネスとして継続的に取り組むことにより、社会にとって必要な人的資源の供給にも貢献しているのです。

国民IDシステム
現地人技術者への技術指導のようす

多様性のある社会で課題解決に役立つソリューションを提供

NECアフリカ社の社長とスタッフの打ち合わせ

アフリカの地域社会の特徴は、民族も言語も実に多様なことです。例えば、南アフリカ共和国の公用語は11種類もあります。多様であるがゆえに相互の意思疎通が大切で、この分野にこそNECが強みを発揮できると考えています。
例えば、普及の著しい携帯電話の電波を中継するパソリンクの設置や、通信施設の整備などの情報インフラを構築することで、アフリカにおける情報格差に起因する貧困の解消や、意思疎通を容易にするコミュニケーション手段の普及による社会の安定に寄与しています。
また、NECアフリカ社では昨年、今後のビジネス展開に向けてパブリックセーフティ専門チームを立ち上げました。世界トップレベルの高精度を誇る顔認証技術の応用による監視やアクセスコントロールなど、安心・安全な社会の実現に向けた付加価値の高いソリューションの提供によって、アフリカの地域社会に幅広く貢献していきたいと考えています。


中国の高齢者の豊かな暮らしに貢献

高齢者サービス・介護施設向け統合管理ソリューション

現在、中国の総人口に対し、65歳以上の人口は8.5%を占めています。2020年には11.7%を占める高齢者国家になると予測されており、高齢者の安全・安心で豊かな暮らしに対するニーズは急激に高まっています。
NECは、ICTとセンサ、タブレット端末を活用して、施設管理・介護管理業務の効率化や質の高い高齢者向けサービスの実現を目指しています。
その第一弾として、中国の大手高齢者向けサービス運営会社である汇晨(フゥエチェン)養老集団へ、高齢者向けのサービスや介護施設入居者向けの統合管理ソリューションを提供しました。
入居している高齢者は、施設のサービス・設備をすべて使用できる非接触ICチップ内蔵カードキーを持つことで、入退管理、位置確認、施設内のサービスガイド表示、施設利用記録などさまざまなサービスを利用できます。また、医療介護者がタブレット端末を用いて、入居者の診療記録や処方情報の確認、食事の管理や注文サービスなどを行うことができます。高齢者は、これらのサービスにより、施設内で安心した生活を送ることができるようになります。
将来的には、電子化された医療情報を総合的に確認しながらの遠隔診療なども予定しています。NECは、これからも高齢者サービス・介護施設向けソリューション事業をとおして、中国の高齢者がデジタル社会の中で、豊かに暮らせるよう貢献していきます。


汇晨養老集団の無線システム制御室
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