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  5. 2017/06/26 記事
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CLUSTERPRO オフィシャルブログ ~クラブロ~

[解説] なぜクラウド環境でも冗長構成が必要なのか?

はじめに

クラウドもいろいろ種類がありますが、今回はパブリッククラウド(主に AWS や Azure)について『なぜ冗長構成が必要なのか』について解説します。

クラウドサービスと SLA

SLA とは『Service Level Agreement(サービス水準合意書)』の略で、サービスの提供者(クラウドベンダ)とサービス利用者(ユーザー)の間で結ばれるサービス水準に関する合意です。AWS や Azure で提供される仮想マシンのクラウドサービス(Amazon EC2 や Azure Virtual Machines)には SLA がしっかりと定義されており、仮想マシンの稼働率についても細かく記載があります。
さて、稼働率が明確に定義されているのにもかかわらず『なぜ冗長構成が必要なのか』という点について AWS と Azure を例に解説していきます。

Amazon EC2 の SLA からみる冗長構成の必要性

Amazon EC2 の SLA は下記サイトに記載されています。
https://aws.amazon.com/jp/ec2/sla/

サービスコミットメントの項に『月間使用可能時間割合がそれぞれの場合において 99.95% 以上で使用できるようにするため商業的に合理的な努力をする』とあります。
「EC2 の稼働率は 99.95%」と言われる理由はここの表現からくるものです。

しかし、ここで注目すべきは『月間使用可能時間割合』の定義です。
『月間使用可能時間の割合』とは、『「地域(Region)使用不能」の状態になった時間(単位は分)の割合を 100% から減じて計算』とあり、『地域(Region)使用不能』とは、『同一地域(Region)内で、サービス利用者がインスタンスを実行している複数の Availability Zone が、サービス利用者にとって「使用不能」となることをいう』とあります。
平たく言うと「インスタンスを実行している複数の Availability Zone が「使用不能」になった時にしか、月間使用可能時間の割合として計算されないということです。

AWS には「Availability Zone」というデータセンター群の概念※ があり、東京リージョンには 2 つの Availability Zone があります(2017年6月時点)。 EC2 を利用する場合、この 2 つの Availability Zone に EC2 をそれぞれ配置することが前提となっている、すなわち「冗長構成は必要である」と言えます。

EC2のSLA解説図

Azure Virtual Machines の SLA からみる冗長構成の必要性

Azure Virtual Machines の SLA は下記サイトに記載されています。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/support/legal/sla/virtual-machines/

冒頭に『すべての仮想マシンに、同じ可用性セットにデプロイした 2 つ以上のインスタンスがある場合、マイクロソフトは、99.95% 以上の時間において少なくとも 1 つのインスタンスに対する仮想マシン接続が確保されることを保証します。』という一文があります。
Azure の場合、『同じ可用性セットにデプロイした 2 つ以上のインスタンスがある場合』にある『可用性セット(Availability Set)』という概念がポイントになります。『可用性セット』とは、単一障害点を避けるために異なる障害ドメイン※ にデプロイされた 2 つ以上の仮想マシンです。同じ可用性セットに複数のインスタンスを割り当てることで、各インスタンスは異なる障害ドメインにデプロイされます。

  • 電源およびネットワーク接続などの共通のリソースを共有するサーバーの集合と表現されており、ファシリティ的にある程度の独立性があるものと考えられます。

AzureのSLA解説図

以上のことから、Azure Virtual Machines を利用する際にも『冗長構成は必要である』と言えます。

まとめ

AWS と Azure の仮想マシンのサービスを例に「なぜ冗長構成が必要なのか」について SLA の観点を中心に解説しました。
どちらも 99.95% の稼働率の前提条件として「冗長構成が必要」です。

また、今回解説した SLA はあくまでクラウドサービスの SLA です。
システム全体としての SLA はクラウド利用者側の責任である点にも注意が必要です。

SLA は更新されている場合もあるので定期的に各サイトの記載をしっかり確認しましょう。

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当ブログに関するお問い合わせは、CLUSTERPRO プリセールスお問い合わせ窓口(info@clusterpro.jp.nec.com)までお問い合わせください。

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