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新たな認証システムの時流に向けて、 NXPとNECの強力タッグで実現するNFCクラウド認証プラットフォーム

認証事業の次なる戦略、クラウドソリューションに注力

世界25カ国以上で事業を展開する、グローバルな半導体企業として知られるNXPセミコンダクターズ(以下NXP)は、RF(無線)、アナログ、パワーマネジメント、インターフェース、セキュリティ、デジタル処理などの半導体部品におけるパイオニア企業として知られています。

オランダに本社を置く同社は、フィリップスから分社化して5年、その特許や技術力を継承し、さらなる発展を遂げてきました。同社のソリューションは、自動車、ID認証、無線インフラ、照明、製造、携帯電話、民生、コンピュータといった幅広い分野で活用されています。

アイデンティフィケーション(認証)事業は、同社の基幹分野の一つであり、RFIDソリューション(ICカード/ICタグ用LSI)を中心に、業界でのリーダーシップを発揮してきました。同社のICカードやICタグ用LSI製品は、世界各国の交通機関や図書館、銀行・金融機関等で採用されています。また、同社の2010年のアイデンティフィケーション・ビジネスユニットの世界売上が、世界ID半導体市場において首位となるなど、同市場を牽引する企業となっています。

そして現在NXPが技術開発に注力し推進しているのが、RFIDの次世代標準として国際標準機関(ISO)に認定されている「NFC(Near Field Communication:近距離無線通信)」です。同社ではここ数カ月の間に、グーグルや中国移動通信、ソニー・エリクソン、マイクロソフトといったビックネームとの提携を、次々とアナウンスしています。そのような中でNXPは、「クラウド認証プラットフォーム」の開発と実現のためにパートナーとして、NECを選びました。

同社アイデンティフィケーション事業部、タグ&認証製品担当ディレクターであるヘインツ・エルジンガ(Heinze Elzinga)氏に、市場動向と同社の位置付け、NECをパートナーに選んだ理由などをお聞きしました。

世界シェアNo1を誇るNXPのアイデンティフィケーション事業

写真:ヘインツ・エルジンガ 氏NXPセミコンダクターズ アイデンティフィケーション事業部 タグ&認証製品担当ディレクター ヘインツ・エルジンガ 氏

「私たちが追い続けているのは、妥協なきセキュアな“マルチアプリケーション環境”を提供するということです。これは、これまでにない全く新しいレベルでのセキュアトランザクション、セキュアアイデンティティ、タグ認証といったソリューションの提供を意味しています」とエルジンガ氏は、同社アイデンティフィケーション事業部について語ります。

このエルジンガ氏の言葉を裏付ける数々の実績がNXPにはあります。同社の非接触ICカード用LSI「MIFARE」は、公共交通機関で世界シェア70%以上の採用実績があり、第1位となっています。また、世界35カ国で5億枚以上の銀行カード用LSIを供給し、非接触型EMVバンキングソリューションでも第1位です。そして、米国、フランス、ドイツ、シンガポールを含め世界中の電子パスポートシステムの85%以上で、同社の非接触マイクロコントローラチップ「SmartMX」ファミリーが電子パスポート・チップとして採用されています。

「私たちの生活の中で、認証システムは必要不可欠なものとなっています。デバイスへのアクセスあるいはデバイス同士のアクセス、そして、コンテンツやサービスへのアクセス時にも使われています。NXPでは、あらゆるサービスポートフォリオの活用に対応可能な、スマートカード専用のセキュアエレメント技術を保持しており、世界中の政府や金融機関によっても、その高い安全性が認定されています」と、エルジンガ氏は認証システムの重要性とNXPの優位性について説明しています。

また、同社が共同開発した「NFC」は、国際標準規格(ISO)に認定され、RFID技術の次世代標準規格として、今後さまざまな電子デバイスへの採用が期待されています。「NXPは、NFCの標準化を目的とした『NFC Forum』の共同創設者でもあります。関係者との協業を促進しながら、この分野におけるリーダーとして、標準化へ向けて努力してきました。次なるアイデンティフィケーションの手段としてNFCが主流になるのは確実で、この流れはさらに加速化していくでしょう」と、同氏は市場を分析しています。

モバイル市場の動きが加速、NFC機能が主流へ

NFCは、13.56MHz帯の近距離無線通信規格で、デバイス同士が無線による非接触通信を行うことが可能です。さまざまな分野での応用が期待される中、特に、モバイルデバイスにおける主要な技術になることが見込まれており、業界の動きも急進展しています。

先陣を切ったのはGoogleで、2010年12月には、NXPとの間で、戦略的協業関係が締結されました。この協業によって、完全オープンソース化されたNFC用ソフトウエアスタックが、最新OS Android2.3に組み込まれ、開発者およびデバイスメーカーにとってNFC機能を活用しやすい環境が提供されています。

さらに2011月5月には、Google、MasterCard、Citibank、First Data、Sprintの5社が共同で、モバイル決済サービス「Google Wallet」の提供を発表しました。高レベルのセキュリティを要する同アプリは、高度な暗号化を用いたセキュアエレメントを含むNXPのPN65 NFCソリューションにより実現しています。

「グーグルを始めモバイル関連の事業者たちが、NFCに注目し投資する理由は、NFCが“認証”に優れた技術であると確信しているからに他なりません。RFIDよりもセキュリティ機能が強化されたため、特にモバイル決済分野で多くの注目を浴びていますが、それだけではありません。従来の非接触ICカードと異なり、双方向にデータ送信ができるため、これまで実現できなかった新たなサービスが提供可能になります。スマートフォンの各種アプリケーションや位置情報サービスと連携したサービスが、数多く登場することが予想されます」と、今後の市場について予測します。

その他にも、モバイル端末の双方向通信による名刺交換やソーシャルネットワーキング的なサービス、RFIDタグ等と連携させた情報提供サービス、クーポンやチケット利用などの可能性をあげ、組み込みデバイスについては、「タブレットPCなどをはじめとする他のモバイルデバイスへの普及が進み、TVなどの家電にも組み込まれるでしょう」と語ります。

NFCクラウド認証を実現する強力なタッグが組めると確信

今回、NECとのパートナーアライアンスに至った経緯について、同氏は次のように説明します。

まず、NECのクラウドコンピューティングに対する取り組み姿勢に共感を得たと言います。「現在のICT産業において、クラウドコンピューティングをはじめとするビジネス環境の変化は、誰もが知るところとなりました。この“クラウドコンピューティング”では、ユーザの利便性を損ねることなく、これまでとは一段階上の全く新しいセキュリティを確保していかなければなりません。このクラウドコンピューティングに対する考え方と取り組み姿勢は、NECとNXPの共通のものだと確信しています」。

また、「NECは、今後のICT産業の方向性、及びターゲットを見極めてクラウドビジネスを進めてきており、クラウドソリューションは業界にとってとても重要な役割を果たしていると見ています。両社とのパートナーシップによって、安全なデバイス認証やユーザ認証だけではなく、RFID技術を介した、モノとの双方向機能の応用に至るまで、市場に強力なソリューションをもたらすことになるでしょう」と、その可能性を力強く語っています。

NFCクラウド認証プラットフォーム上の両社の役割分担については、NXPが、NFCコントローラとSmartMXから構成される組み込み型セキュアエレメントを提供し、NECが、高度のセキュリティを持った自社のクラウドプラットフォーム「BitGate」を基盤に、システム側の「セキュリティ認証」を担当します。また、両社は、NXP SmartMXが搭載されたカード、リーダライタ、端末の開発を共同で推進し、全てのレイヤで認証可能なクラウド認証の構築に取り組んでいきます。

「なんと言ってもNECのクラウドビジネスの強みは、プラットフォーム、セキュリティシステム、モノとデバイス間の相互性のすべてをカバーしていることです。NFCに興味を持つ他の企業からも同様の提案がありますが、今のところNECのクラウドビジネスの内容には及びません。NXPとNECは、お互いの強みを合わせることによって、私たちのお客様にトータルなソリューションの提供が可能になります。NXPにとって、いまあるポートフォリオをさらに充実することができ、グーグルを始めとする顧客企業に、さらなる優位性をもたらすことになると信じています」。(エルジンガ氏)

認証システムの利用形態と市場、脅威の変化への対応

エルジンガ氏は、今後、SmartMXに代表される非接触マイクロコントローラチップを用いる認証システムの市場が変化していくだろうと説明しています。

「ID認証の市場での最も大きな変化として挙げられるのは、一つのチップに対して、複数のアプリケーションを利用するという動きでしょう。例えば国民IDカードが、交通機関や金融サービスへのアクセスにも流用することができるといったものです。また、モバイルペイメント、クラウドでの認証、M2M(machine-to-machine)認証、物流における対象物の認証や真贋認証など、新たなアプリケーション機能がすでに出てきていますが、これらは、インタラクティブ性を活用した新たなサービスやマーケティング、ブランディングに応用されていくでしょう」と期待を寄せます。

一方で、「サイバーセキュリティに関わる脅威とのいたちごっこ」を市場における課題として挙げ、ここにNFC技術を活用する一番のメリットがあると言います。

「NECのソリューションとNFC認証とを連携することにより、強固なセキュリティに守られたクラウド認証システム上で、一度にデバイス認証とユーザ認証が行えるといった新しい利用形態が可能になります。煩わしいパスワード入力などユーザ側に不便をかけることなく認証が済みますが、ユーザにとっての一番大きな利点となるのは、データの安全性が確保できることにあります。特定のエンドユーザにのみ許可されたデバイス認証と、特定のユーザにのみ許可されたサービスやコンテンツへのアクセス権が保証され、ユーザは安心してそれらを利用することができます。サービスプロバイダにとっても、署名を持った正当なユーザによるコンテンツへのアクセスが保証されることになります。もちろん、一般企業にとっても同様の利便性をもたらします」と説明しています。

新しいブランドと新しい市場へ向けて

今後の展開についてお聞きしました。

「市場の情報セキュリティへのニーズは、認証アプリケーションに対する大きなチャンスとも言えます。NXPは、“IDONIC”という新たなブランド名を持つ、高いセキュリティ技術への投資を始めとして、自動車産業における多機能キーソリューションのようなハイエンドなものから日常生活で頻繁に利用されるID認証まで、バリエーションに富んだ認証の製品ラインの開発をさらに続けていきます。特に自動車市場は、今後ニーズが高まるものと捉えており、力を入れていきます」。(エルジンガ氏)

米国、中国、台湾、韓国などのアジア圏、ロシア、ヨーロッパを成長市場として見ているとエルジンガ氏は語ります。さらに「RFIDベンダとして高い位置づけを持つNECとのパートナーシップによって、日本市場における両社の成功を導いてくれると考えています」と日本市場への期待を寄せています。

「NECのクラウドIDソリューションとNXPの認証ソリューションの統合は、現在、調整段階にありますが、NXPはNECと強力なタッグを組み、製品開発と市場開拓に取り組んでいきたいと考えています」とエルジンガ氏は、最後にNECとの強いパートナーシップのもと新たな認証市場を開拓していく姿勢を強調しました。

(2012年3月5日)

企業プロフィール

Address オランダ、アイントホーヘン

写真:社屋

Established 2006年 (旧ロイヤル フィリップス エレクトロニクス) 半導体分野で50年以上の経験と実績
Employees 28,000
Main Business NXPセミコンダクターズ N.V. (Nasdaq: NXPI)は、RF(無線)、アナログ、パワーマネジメント、インターフェース、セキュリティ、デジタル処理など、業界をリードする専門技術を活用して、ハイパフォーマンス・ミックスドシグナルとスタンダード製品のソリューションを製造・販売しています。これらのソリューションは自動車、ID認証、無線インフラ、照明、製造、携帯電話、民生、コンピュータといった、幅広い用途に活用されています。NXPは世界25カ国以上で展開するグローバルな半導体企業で、2010年の売上は44億米ドルでした。
URL http://www.jp.nxp.com/(日本語)
http://www.nxp.com/(英語)

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