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山梨県立図書館様

山梨県立図書館様

クラウドサービス、RFID、電子書籍など、最新のITソリューションを
組み合わせた次世代型の図書館システムを導入

山梨県立図書館様
業種自治体・公共業務その他業務
製品RFID,業種・業務,スマートデバイスソリューション・サービスSaaS,RFIDソリューション,デジタルサイネージソリューション

山梨県立図書館様は、すべての県民に親しまれ、県民とともに成長・発展していく図書館を目指して2012年11月に新築オープン。その運営を支えるITインフラとして、NECの公共図書館向けクラウドサービス「GPRIME for SaaS/図書館」やRFID、電子書籍など、最新のソリューション/サービスを組み合わせた、次世代型の図書館システムを導入しました。

 

利用者サービスの拡充と同時に、職員にとっても貸出管理や蔵書管理などの業務が効率化され、県民に親しまれる情報発信基地を目指した図書館サービスの充実を図る環境が整いました。

 

事例のポイント

課題

  • 貸出管理や蔵書点検、紛失本対策などの業務では手作業が多く、職員の業務効率の面で課題がありました。またそのために、利用者が図書館を利用する際に不便を感じることがありました。
  • 紙媒体だけではなく、映像・電子媒体が社会に広く普及し、図書館利用者のニーズが多様化。こうした変化への対応が十分ではないことに、課題がありました。
  • 図書館の新築オープンにあたり、新しい図書館の基本コンセプトとして『すべての県民のための図書館』『県民が創造する図書館』『成長する図書館』など6つのコンセプトを掲げました。図書館のあり方について、従来の枠にとらわれない新しい発想が求められていました。

成果

  • 所蔵資料約80万点にRFIDを貼付し、自動貸出機による貸出業務の自動化や蔵書点検業務の効率化を実現。また、自動貸出機、予約棚システムの導入により利用者サービスを拡充。BDS(※1)導入により、館内への鞄の持ち込み制限をする必要がなくなり、利用者の利便性向上をはかることができました。
  • 「GPRIME for SaaS/図書館」のサービスのひとつである「デジタルアーカイブシステム」を導入し、山梨県立図書館様が所有する貴重な資料をデジタル化して公開。利用者は、来館することなくインターネット上で様々な資料を閲覧できます。また、電子書籍の貸出サービスも開始。館内では、インターネットが利用できる利用者PCの他にも、タブレット端末の貸出によって電子書籍が閲覧できます。
  • 本を専用端末に置くだけでその本の情報や関連図書を紹介する、斬新なスタイルの図書検索システム「HS検索システム(おくだけサーチ)」(※2)をクラウドサービスで利用開始。様々な角度・視点から検索結果が表示され、利用者の思いがけない興味や関連図書にたどり着くきっかけとなっています。

 

(※1)ブックディテクションシステム。貸出手続きを行っていない蔵書の貸出処理を確認するシステム。
(※2)「おくだけサーチ」は、山梨県立図書館様における検索システムの呼称です。NECは、「HS検索システム」として販売しています。

導入前の背景や課題

「県民のため」の新しい図書館整備には、最新のITが不可欠

山梨県立図書館 資料情報課 課長 小田切 厚美 氏山梨県立図書館
資料情報課
課長 小田切 厚美 氏

80年超の歴史を有する山梨県立図書館様は2008年秋、社会の変化や県民の要求を踏まえた「新県立図書館整備計画」を策定。

 

「『すべての県民のための図書館』、求められる機能やサービスを新たに見出していく『成長する図書館』、県民が主体的に図書館に関わっていける『県民が創造する図書館』など、6つのコンセプトから成る“山梨県民図書館”の構築を目指しました。

 

そしてこの計画を具現化するために最新のITを採り入れ、活用していくことにしたのです」と、資料情報課長 小田切厚美氏は話します。

山梨県立図書館 サービス課 課長 千野 国弘 氏山梨県立図書館
サービス課
課長 千野 国弘 氏

サービス課長 千野国弘氏は「紙媒体の本だけでなく映像・電子媒体が広く普及し、図書館利用者のニーズが多様化してきました。

 

また、われわれには県内公共図書館の支援や、山梨の地域情報を広く発信する役割も求められていました」と、導入の背景を語ります。

選択のポイント

RFIDを活用した最新ソリューションの提案と、構築実績を評価

旧図書館では、利用者へのサービス・利便性の提供という面でも、十分ではないと感じていました。その一例として小田切氏は「BDSを備えていなかったため、蔵書を紛失した際の対策が難しかった。スタッフは資料の監視や紛失調査に時間を取られ、利用者からは、鞄の館内持ちこみ制限など、利用規則の厳しさへのご不満も寄せられていました」と振り返ります。

また、旧図書館では基幹システムの他に、デジタル画像データベースなど、異なるベンダが構築した3種類のシステムが稼働しており、それぞれのサーバ機器を館内で管理していました。ネットワークも複数の経路があり、各ベンダと調整をしながら個別に対応する必要がありました。「こうした運用負担の軽減を図るために、クラウドサービスの利用を決めました。さらにRFIDや電子書籍、デジタルアーカイブなど、ITでカバーできる範囲を拡大して、利用者サービスを充実させることを目指しました。クラウドサービスなど最新のIT技術を活用することで、運用管理面とコスト面でもメリットを出していきたかった」と千野氏は言います。

2010年7月、総合評価方式の入札において、NECはRFIDによる自動貸出機や予約棚システム、新しい図書検索システムを組み込んだ公共図書館向けクラウドサービス「GPRIME for SaaS/図書館」、館内向けの各種情報システムなどを提案。総合評価で最高点を獲得しました。「RFIDの活用で窓口業務から蔵書管理、利用者サービスまで一貫して利便性の向上が図られる点。そして各システムへの深い理解があることなどを評価しました」と、小田切氏は話します。

導入ソリューション

クラウドサービスやRFID、電子書籍を組み合わせた、次世代型のシステム

JR甲府駅北口より徒歩3分の場所に新築移転した新山梨県立図書館は、2012年11月11日にオープン。その運営を支えるのは、NECの公共図書館向けクラウドサービス「GPRIME for SaaS/図書館」とRFID、電子書籍など、最新のソリューション/サービスを組み合わせた、次世代型の図書館システムです。

所蔵資料約80万点にRFIDを貼付し、図書館業務の効率化や、自動貸出機、予約棚システムといった利用者サービスの向上に寄与する新しいしくみを構築。とりわけ、図書を専用端末に置くだけで、その本の情報や関連図書を紹介する斬新なスタイルの図書検索システム「HS検索システム(おくだけサーチ)」を、「GPRIME for SaaS/図書館」の新サービスとして開発し、提供しています。従来の図書館での検索は、利用者の側で検索したい図書のタイトルや著者名が予め決まっており、これらの情報を入力し、情報を絞り込んで検索をしていくスタイルが一般的です。しかし、今回の「HS検索システム」では、端末に図書を置くだけで「同じ年」に出版された本や「同じ分類」の本、といった観点での検索結果が表示され、利用者の新たな興味・関心を引き出し、思いがけない図書に出会うきっかけを創り出すことができます。また、検索結果に書影情報(本の表紙の画像)を表示し、視覚的なわかりやすさにも配慮しています。このほか、各分野の貴重資料をデジタル化して公開する「デジタルアーカイブシステム」、NEC製タブレット端末を館内で貸出して電子書籍を閲覧できる環境などを整備しました。業務端末や自動貸出機は住基カード認証にも対応していることから、利用者は図書館利用カードだけでなく、住基カードでも貸出などのサービスが受けられるようになっています。

図:新山梨県立図書館の運営を支える情報システムの全体イメージ図:新山梨県立図書館の運営を支える情報システムの全体イメージ


図書館業務
  • 貸出管理、蔵書点検、貸出未処理防止などに、RFIDを活用し業務効率化。BDSの導入によって、職員は紛失本に対して従来のように手間をかける必要がなく、同時に利用者の利便性も向上している。
  • 電子書籍貸出サービス、デジタルアーカイブの公開、国立国会図書館や県内の大学図書館の図書の「横断検索システム」、「HS検索システム」はNECの公共図書館向けクラウドサービス「GPRIME for SaaS/図書館」によって提供。

 

利用者サービス
  • RFIDの活用と、自動貸出機の活用によって、貸出手続きが、セルフサービスで行える。複数の図書資料の一括読み取りに対応し、利用者は資料を置いて利用者カードを読み取らせるだけで本を借りることができる。読取範囲が広いため紙芝居や絵本などの大型本にも対応。
  • 館内のPC席、AV視聴席、サイレントルームなどを利用する際の、座席の申し込みや利用時間については「座席管理システム」によってセルフサービスで行える。
  • 予約棚システム「e-棚」。利用者が図書館利用カードを差し込むだけで、予約した本が置いてある棚にライトが付き、予約した本の置かれている場所がわかる。
  • 館内においては、インターネットが利用できる利用者PCのほか、タブレット型端末を貸出し、電子書籍が閲覧できる環境を提供。

    イメージ画像

  • 全国で初となる新しい形態の図書検索システム「おくだけサーチ」を、「GPRIME for SaaS/図書館」の新サービスとして提供。図書に貼付されたRFIDを読み取ると、表紙画像やタイトルなどの情報を表示する。共通項を持つ関連図書も簡単な操作で発見でき、図書に関する興味の広がりや新しい図書との出会いを、利用者に提供している。

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  • 書庫出納資料(利用者の求めに応じて地下書庫から出庫される資料)の到着案内など、館内の大型ディスプレイに図書館システムの情報を提供する「デジタルサイネージ連携機能」。
  • 「GPRIME for SaaS/図書館」を利用し、山梨県立図書館様が所有する貴重な資料をデジタル化して公開する「デジタルアーカイブシステム」 。
  • 図書の貸出などに住基カードが利用できるようになっている。平成25年1月現在、7市町の住基カードが図書館利用カードと連携が可能になっている。
  • 県内の大学図書館や国立国会図書館を対象に、図書の横断的な検索が可能な「横断検索システム」。
  • 県立図書館と市町村図書館の相互賃借を支援する「総合目録システム」。

導入後の成果

利用者サービスを大幅に向上、職員の業務効率化に寄与

「これ、本当にいいわね。これを使うためだけに図書館へ来てもいいくらい」。この言葉は「おくだけサーチ」を利用された、ある利用者からの反応です。こうした反応を、千野氏は次のように受け止めています。「通常の検索システムは、利用者が検索したキーワードの関連資料のみの表示で留まっています。しかし『おくだけサーチ』は、興味がある本を置くだけで、思ってもいない視点から意外性のある図書が展開されるので、そこから新たな世界が広がっていく。皆さん、楽しみながら使っておられます。子どもたちにも人気があるのですよ。いろんな可能性を持ったシステムなので、『おくだけサーチ』を切り口にした新しい検索サービスの展開など、今後の可能性を感じています」。

山梨県立図書館様では、新図書館のオープンから2カ月後の2013年1月に、自動貸出機とカウンターでの貸出比率を集計しています。「自動貸出機からの貸出が、9割ほど(88.4%)を占めていました。一度使って慣れていただくと、自動貸出機のほうが簡単だと実感されるからだと見ています。また、利用者サービスの向上のみならず、職員に余力が生まれ、県民のための、県民に親しまれる情報発信基地を目指すという、図書館本来のサービスに専念できるようになってきています。RFIDを全面的に採り入れたこの新システムを導入して、良かったと思っています」(小田切氏)。

また、クラウドサービスを利用することで、館内に機器を設置する必要がなくなり、スペースなど物理的な課題が解消された点も、顕著な効果のひとつです。

千野氏は「IT投資の費用対効果が問われている中で、現状では利用者の満足度向上と、資料管理など図書館業務効率化の両面で、メリットが出てきています」と強調します。

また、書庫出納資料の到着案内など、館内の大型ディスプレイに図書館システムの情報を提供する「デジタルサイネージ連携機能」を導入。「館内利用者のみならず、職員にとっても欠かせないものになっています」と語ります。

新山梨県立図書館の入館者数は、オープン後わずか2カ月で16万人超。旧図書館における2011年度一年間の入館者数を上回っています。貸出点数は2カ月で約8万9千冊に上り、2011年度の年間の合計にほぼ匹敵します。多くの県民から支持され、本と人、人と人との交流が活発化する新図書館の日々の運営を、この次世代型図書館システムがITという側面から支えていると言えます。

今後の展望

先進的なITを利用した、さらなるサービス強化を志向

今後の構想として千野氏は「デジタルアーカイブや地域情報を発信するポータルサイト等を使った、多様で質の高い情報提供によって、頻繁に来館できない県民に向けてもサービスを充実させたいですね。そして、世の中になかった先進的なITのサービスを、これからも構想・実現していきたいと考えています」と言います。小田切氏は「新システムによる蔵書点検のオペレーションなどは、より確実性を高めながら、業務をいっそう改善・効率化していきたい」と話します。

お客様プロフィール

山梨県立図書館

所在地 山梨県甲府市北口2丁目8番1号
職員数 42人(2013年1月現在)
URL http://www.lib.pref.yamanashi.jp/

(2013年2月27日)

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