Please note that JavaScript and style sheet are used in this website,
Due to unadaptability of the style sheet with the browser used in your computer, pages may not look as original.
Even in such a case, however, the contents can be used safely.

株式会社サトー商会様

株式会社サトー商会様

遠隔地データレプリケーションで守る顧客との信頼関係。

災害時には本社機能を別拠点でスムーズに引継ぎ可能

業種卸売・小売業・飲食店業務共通業務,営業・販売
製品iStorage,運用管理ソリューション・サービス 

東北地方を地盤に業務用食品卸売業を展開するサトー商会様では、東日本大震災にともなう1週間の停電によって本社での主要な業務が停止しました。従来から災害時に各営業所で販売を管理するシステムは導入していました。しかし、実際には不十分だったのです。そのため、EDIによる受注や専用伝票発行などお客様にかかわる業務を継続できるよう、新たな災害対策システムの構築を決断しました。実体験にもとづく様々な要件を満たす手段として選んだのが、「iStorage NSシリーズ」と「ARCserve Replication」の組み合わせによる遠隔地データレプリケーションです。

事例のポイント

課題

  • 本社のシステムが停止したため、各営業所では災害時販売管理システムで代替しましたが、停電期間が想定を超える1週間に及んだため、お客様に不便をしいることになりました。
  • EDIによる受注など本社の業務を遠隔地の営業所へ迅速に引継げるようなシステム環境を構築することが必要だと考えました。

成果

  • 低コストで効果的なデータバックアップシステムを構築でき、災害時にも遠隔地の営業所で、EDIによる受注など本社の業務を継続できる体制が整いました。
  • ASP利用時にはコスト抑制のためにバックアップ対象を緊急用データに限定していましたが、今回のシステムではNASサーバの搭載容量の範囲まで追加コストなしで利用可能なため、通常業務上必要なデータもバックアップ対象に含めることができ、日常的なバックアップとしても役立てています。

導入前の背景や課題

災害時の対策は想定していたものの、実際の業務継続には不十分だということが明らかに

株式会社サトー商会 常務取締役 営業本部長 滝口 良靖 氏株式会社サトー商会
常務取締役
営業本部長
滝口 良靖 氏

サトー商会様は、仙台市を中心に、東北地方で10拠点の販売ネットワークを展開する業務用食品専門商社です。「取引先との信頼関係が最も重要であり、それこそが“売上をつくる”ことにつながります。これまでも当社は、地元企業との関係を地道に構築してきました」と、常務取締役 営業本部長の滝口 良靖氏は語ります。しかし、そのビジネスの根幹を揺るがしかねない事態を引き起こしたのが、東日本大震災です。

本社が位置する地域では電力復旧までに1週間を要し、主要な業務停止が余儀なくされました。同社では、運用管理の効率化などを目的にシステム統合を実施済みで、データのすべてが本社に集中する仕組みになっていたのですが、そのことによるリスクも十分に認識しており、データバックアップや災害時に業務を継続するための仕組みも準備していました。しかし、実際に災害が発生すると、それらの対策が不十分なものだったということを思い知らされたのです。

具体的には、本社のシステムが稼働できない場合、各営業所に閉じた災害対策システムで受注入力を行い、納品書を発行する流れになっていました。しかし、それはあくまでも3日間程度の停止を想定したもので、今回のように1週間、あるいはそれ以上の長期に及んでしまう事態に対しては有効ではありません。日本海側などの本社から離れた拠点では、震災の影響が少なく、業務をほぼ通常どおり継続できていたにもかかわらず、「EDIでお客様から注文を受ける」「お客様ごとに作成した専用伝票を出力する」といった作業がまったく行えないため、結果として、お客様に不便をしいることになりました。

そのため、次に同じような事態が生じた際には同じ轍を踏まないよう、本社の機能が停止した場合にはほかの営業所で本社業務を引継げるような仕組みを早急に構築すべきだという結論に達しました。

選択のポイント

遠隔地データレプリケーションにより、万が一の場合にも迅速に代替できる災害対策システムを構築

株式会社サトー商会 システム部 情報処理課 課長 小岩 英隆 氏株式会社サトー商会
システム部
情報処理課
課長
小岩 英隆 氏

新たな災害対策システムを構築するにあたり、同社では業務データを確実にバックアップするだけではなく、そのデータをもとに通常業務を継続できるようにすることを第一の目標に据えました。「サーバラックが倒れてしまうなどの状況を目の当たりにしたため、業務システムのデータだけではなく、管理情報、あるいはそのほかの業務ノウハウにかかわるファイルなども、より厳重に保管すべきだという危機感を持ちました」と語るのは、システム部 情報処理課 課長の小岩 英隆氏です。さらに、データバックアップの対象をなるべく広げられることも条件に入れる必要がありました。また、災害対策は重要なものの、実際問題として、コストがむやみに膨らんでしまうような手段は避けたいという意向もありました。

これらの条件をバランスよく満たせるものとして浮上したのが、本社と遠隔地の営業所にそれぞれバックアップ用のNASサーバを配置し、その間で遠隔地データレプリケーションを導入するという手段です。つまり、本社の業務データや最新のEDIプログラムがNASサーバにバックアップされ、それが日常的に遠隔地の営業所にレプリケーションされることで、万が一の場合には遠隔地の営業所で本社のEDI業務や専用伝票発行を引継ぐというわけです。

ただ、問題は「運用」と「回線」をどうするかという点でした。レプリケーションを実現する製品については、数社から提案を受けたものの、夜間に一括バックアップを行うため、日常的な運用に手間がかかったり、正常にレプリケーションが行われているかをチェックする際に面倒なものも見受けられました。また、遠隔地へのレプリケーションを行うためにはネットワーク回線も必要ですが、既にある基幹回線を併用することは避けたかったため、新たに確保するためのコストが必要ではないかと考えていたのです。

サトー商会様本社サーバルーム 耐震施工された床にラックが設置されています。

そうした中、NECから提案を受けた高信頼NASサーバとレプリケーションソフトウェアの組み合わせによるソリューションは、コストと機能面においてサトー商会様の要望を満たすものでした。また、同社では以前からNECのサポート力と業務ノウハウに信頼感を持っていたこともあり、最終的にNECのソリューションを導入することになりました。

導入を決めてから実際に運用を開始するまでの期間は想定していたよりも短く、全体で1ヶ月以内で完了しました。「今回の場合はネットワーク構成の検討や整備に結構時間をかけたのですが、NASサーバに関しては手配や設置が終わってしまえば、初期設定などの作業は1日で済みましたし、ARCserve Replicationの構築についてもテストを含めて1週間程度で完了しました」と小岩氏は語っています。

システム概要

製品の機能をうまく活用することで、バックアップ回線のコストを抑え、運用も容易に

株式会社サトー商会 システム部 部長 杉崎 太 氏株式会社サトー商会
システム部
部長
杉崎 太 氏

導入した製品は、レプリケーションソフトウェア「ARCserve Replication」をインストールした高信頼NASサーバ「iStorage NSシリーズ」で、これを本社と別の営業所へ1対となるよう設置しています。本社側のNASサーバに販売管理システムやEDIサーバ、財務管理システムから日次のバックアップが行われると、その都度リアルタイムに遠隔地の営業所側NASサーバにレプリケーションされる仕組みです。

そして、本社のシステムが停止した場合には、情報システム担当者が営業所へ赴き、バックアップ先のNASサーバからデータを災害対策システムへ展開して、本社業務を継続できるようになっています。「ASPを利用していた際には、ネットワーク回線があればいつでもデータを戻せると考えていましたが、大容量のデータを落とすには相当な時間がかかりますし、単にデータが復帰できれば業務継続が可能なわけではありません。災害を実際に体験したことで、災害対策システムを稼働させる場所、そして、バックアップデータの保管場所は、いざという時には車などで日帰りできる“手の届く”範囲にあることがベストだと痛切に感じました」と、システム部 部長の杉崎 太氏は語ります。そのため、バックアップ先は同時被災の可能性が少なく、しかも本社から適度な範囲内にある地域の営業所を選びました。

本社と遠隔地の営業所へのバックアップデータのレプリケーションは一括実行ではなく、バックアップデータが更新されると、遠隔地にリアルタイムにレプリケーションされ、しかも変更部分のみの転送も可能なため、回線の帯域はさほど必要ではありません。そのため、レプリケーション用のWAN回線は新たに確保したものの、安価なフレッツ光ネクスト(100Mbps・ベストエフォート)で済んだため、コストも低く抑えることができました。また、平時における営業所側NASサーバの管理は、本社から遠隔ですべて実施可能なうえ、レプリケーション状況などを見やすいGUI画面上で容易にチェックでき、さらにメールでも管理者宛にレポートが毎日送信されるようになっています。「iStorage NSシリーズ」では、Windows ServerベースのストレージOS「Windows Storage Server」が搭載されているため、慣れた感覚で操作や設定を実施でき、これも運用管理の負荷軽減につながっていると言います。

図版:サトー商会様の災害対策システムサトー商会様の災害対策システム

導入後の成果と今後の展望

災害時だけではなく、日常的なデータ回復にも活用できるというメリット

今回構築したシステムは災害時に役立つものであるため、特に目に見える成果を上げているわけではありませんが、やはり何か起こった際にもデータをきちんと復帰させて、業務を継続できるという安心感を得られているのは、システム管理者にとって大きなメリットだと感じていると言います。

また、同社では以前、ASPのバックアップサービスを利用していたこともありましたが、その際には容量拡大にともないコストも増加するためバックアップ対象データを限定しなければなりませんでした。しかし、今回導入の遠隔地データレプリケーションシステムは、NASサーバの搭載容量の範囲まで利用できるため、販売管理システムなどのデータのほかに、通常業務上必要なデータもバックアップ対象としています。そのため、災害時のみならず、日常的なバックアップにも役立っており、重要な作業ファイルを人為的なミスで消去してしまった場合にも、迅速かつ手間なく戻せるという効果も得られています。

経営的視点においても、当然ながら、今回、本社業務システムの災害対策ができたことによるメリットは大きく、「お客様に対しては、“災害時などでも通常どおりに納品できます”と胸を張って約束できますし、お客様や仕入先に自社の危機管理体制を明確に説明できることで、これまで以上に強固な信頼関係を築けるようになったと感じています」(滝口氏)と言います。

遠隔地データレプリケーションの導入により、自社業務システム、ひいては企業としての信頼性向上を実現したサトー商会様。同社では今後、これをきっかけに、商品発注/受注システムの活用拡大や、タブレット端末を利用した商品案内システムの検討など、さらなるIT活用に取り組んでいくことを考えています。

お客様プロフィール

株式会社サトー商会

本社住所 宮城県仙台市宮城野区扇町5丁目6-22
設立 1950(昭和25)年2月(創業 昭和23年2月)
資本金 14億580万円
従業員数 737名(H24年3月現在)
主な事業 製菓・製パン材料、学校給食・産業給食資材、ホテル・レストランなどの外食資材、 弁当・仕出し資材、惣菜資材、小売(キャッシュ&キャリー)など、業務用食品の販売。
URL http://www.satoh-web.co.jp/

写真:社屋

 

(2012年7月30日)

共有する: