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株式会社 大林組様

株式会社 大林組様

高速・並列処理で業務負荷を一気に解消し、
高精度シミュレーションの生産性を大幅に向上

業種 建設・不動産
業務 設計・開発・製造
製品 HPCサーバ
ソリューション・サービス

事例の概要

課題背景

  • 大規模メモリや計算パワーを必要とする風荷重や広域地震動の評価で、従来機の性能不足が顕在化
  • 社内の計算機で処理できない大規模な計算は、社外のマシンで処理するという非効率的な業務形態が常態化
  • 外部マシンを利用した場合、通信環境などにより計算結果のデータ転送に時間がかかり、シミュレーション業務全体のリードタイムが伸長

成果

社外マシン利用がなくなり
業務リードタイムを短縮

  • 外部のマシンを借りる必要がなくなり、社内で高解像度のシミュレーションが実行可能
  • 従来の外部マシン利用時に比べ、データ転送に要する時間が劇的に短縮

高速化と並列処理で
大規模計算を一気に効率化

  • 高速演算と並列処理で、高解像度シミュレーションの計算業務が大幅に効率化
  • 従来機では数カ月を要した大規模計算が、わずか1~2週間で完了

計算の実行方法の変革を推進

  • 従来では不可能だった計算方法が可能になり、新たな手法による高度な計算を実現

導入ソリューション

南海トラフ地震発生時の地震動の予測拡大する南海トラフ地震発生時の地震動の予測

高層集合住宅に作用する風圧力の評価拡大する高層集合住宅に作用する風圧力の評価

SX-ACEの筐体SX-ACEの筐体

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事例の詳細

導入前の背景や課題

風荷重・地震動評価などで、大規模な計算処理の性能不足が顕在化

大林組様では1988年以来、建築に関わる大規模な計算用に5台のスーパーコンピュータを導入してきました。2007年に導入した従来機SX-8Rでは、特に建築物の風荷重や広域地震動などの高精度なシミュレーション評価で、計算の大規模化に伴い性能不足が目立っていました。

建物にかかる風圧力を計算する風荷重評価では、風向をいくつも想定して複数計算の同時実行が効率的ですが、従来機では計算を個別に実行するしかなく、生産性が低下していました。また、高層建築の構造設計に不可欠な広域地震動評価でも、従来機ではメモリ容量の制約で計算モデルの大きさが限定され、解析の解像度が粗くなるという課題を抱えていました。特に、高層ビルの設計で重要な長周期帯(2~5秒)の計算が困難だったといいます。

そこで、社内処理できない大規模メモリが必要な計算は、外部の大学や公共機関のマシンを借りる機会が増えていきました。しかし外部で計算を実行すると、計算時間よりもデータ転送に大きな負荷がかかります。計算は1日で済んでも、データ入手に1週間も要することがありました。また、通信状況によりデータ転送時間が不確実で、ときに転送途中にデータが切れてしまうこともありました。

社内では、最新マシンを導入して高度な計算環境を整えたいというニーズが急速に高まります。また、風荷重評価では模型を使った風洞実験ではなく、数値計算による高精度なシミュレーションが、日本建築学会により正式な設計法として認可されたという社会的背景もありました。

選択のポイント

コンパクトで高性能、設置環境やコスト面で優れているSX-ACEに決定

株式会社 大林組 技術本部 技術研究所 環境技術研究部 部長 片岡 浩人 氏株式会社 大林組
技術本部 技術研究所
環境技術研究部 部長
片岡 浩人 氏

次期スーパーコンピュータの選定プロジェクトは2013年度中にスタートし、NECを含めた4社の製品を対象に1年間かけて選考作業を行いました。選考では、風荷重評価の流体解析ソフトウェアを各社に提供し、特定の問題でベンチマークテストを実施しました。また、冷却方式や設置スペース、消費電力などの設置環境やコスト面も含め、詳細な比較検討が行われました。

「評価の結果、すべての点でSX-ACEが必ずしも1位ではありませんでしたが、選定の決め手の1つになったのは1ノード当たりの性能が高い点です。もちろん、従来資産をそのまま活かせるのも大きなポイントでした」と、環境技術研究部部長の片岡浩人氏は語ります。実際に、SX-ACEを導入されている大学の同機を借りて大規模計算を実施しており、その性能や使いやすさも選定理由の1つになりました。

あるテストでは、1ノード当たり50GFLOPSの計算スピードが出て、事前に想定していたよりも速い印象だったといいます。また、32ノードだと水冷ではなくコンパクトな空冷設備で済みフロアコストを削減できること、各社の同級製品に比べ消費電力がかなり低くランニングコストが大幅に抑えられる点などが、SX-ACEに決定した理由です。

さらに、チューニング面でもSX-ACEは優れていると感じました。他社のマシンでは、チューニングを重ねるごとに計算スピードが速くなっていきましたが、SX-ACEは最初から高速に動作し、チューニングの手間があまりかからないという印象が強かったといいます。また、性能が従来機の32倍なのにもかかわらず、設置スペースがほとんどと変わらないという点も、大きなポイントとなりました。

こうして2014年度に選定作業が終わり、2015年4月からSX-ACEの導入・稼働がスタートします。

導入後の成果

高速化と並列処理で、シミュレーション業務の生産性を大幅に向上

株式会社 大林組 技術本部 技術研究所 地盤技術研究部 主任研究員 田中 清和 氏株式会社 大林組
技術本部 技術研究所
地盤技術研究部 主任研究員
田中 清和 氏

株式会社 大林組 技術本部 技術研究所 環境技術研究部 主任研究員 小野 佳之 氏株式会社 大林組
技術本部 技術研究所
環境技術研究部 主任研究員
小野 佳之 氏

最新のベクトル型スーパーコンピュータの導入は、ゼネコンでは大林組様が初めてのケースです。SX-ACEの導入後、一部の研究的な利用目的を除いて外部のマシンを借りることはなくなり、あらゆる計算が社内で賄えるようになりました。そのため、データの後処理も非常に楽になり、業務上のストレスが解消しました。

「広域地震動の評価では、従来機はメモリが不足するため、外部マシンを使用することが多かったのですが、SX-ACEではメモリ不足が解消され、社内で計算できるようになったため、データ転送が必要なくなりました。外部マシンからのデータ入手に1週間かかっていましたが、即座に結果を確認できる効果は大きいです。また、当然ですが外部マシンにはジョブ待ち時間があり、すぐに処理できなかった点も改善されました」と主任研究員の田中清和氏。SX-ACEの大幅なメモリ容量増加により、業務の生産性が大きく向上しました。

「計算が格段に速くなり、風荷重の評価で従来は1週間かかっていたケースが、1~2日でできるようになりました。また、従来機では一度に1~2ケースの計算しかできなかったのが、同時に10ケース以上もこなせるようになり、業務のリードタイムが大幅に短縮できました」と、主任研究員の小野佳之氏は計算の速さと、多くのケースを同時に実行できる効率の良さも評価します。従来機では、条件を変えたケースを1つずつシーケンシャルにやると、1課題の計算に1~2週間かかり、すべてを終えるまでに数カ月を要していたのが、数週間で完了できるようになりました。

また、圧倒的な高速化で、従来の計算方法が大きく変わったといいます。「今までとは、やり方が大きく変わりました。計算の条件を複数設定して均等に流し、計算後の結果をもとに異なる条件ではどのように変化するのかを、即座に検証できるようになりました。SX-ACEの導入で、計算法自体の変革が進んだことも大きな成果です」(片岡氏)。
導入後、SX-ACEは一度のトラブルもなく安定稼働を続けています。今後も気象変動や災害に備えた安全な建物づくりで、SX-ACEは縦横に活躍しそうです。

NEC担当者の声

高評価をいただいた特長を継承し、より優れた次世代機の開発に注力

グローバルプラットフォーム本部 マネージャ 永谷 公学グローバルプラットフォーム本部 マネージャ
永谷 公学

新たな機種の選定時に、大林組様からお声がけをいただきました。従来から弊社のベクトル型スーパーコンピュータSXシリーズをお使いいただき、高い評価をいただいていました。

お話しにも出ましたが、あまりチューニングをしなくても計算スピードが速い点や、消費電力の低減と省スペース化を実現するなど、評価していただいているSX-ACEの特長を今後とも継承しつつ、ベクトル型では不得意といわれるスカラ型スーパーコンピュータが得意とする計算課題も解決できるような、次世代のSXシリーズを鋭意開発していきたいと思っています。

これまでも大林組様には時々うかがわせていただき、実際に業務の現場で議論させていただきながら、建築分野における理想的なスーパーコンピュータはどうあるべきかというテーマを一緒に考えてきました。次世代SXシリーズの開発テーマも含め、今後もこのようなお付き合いを継続させていただければと考えています。

お客様のアドバイスやご要望が、次期SX-ACE開発の大きな指針に

ITプラットフォーム事業部 第四IT基盤統括部 技術エキスパート 磯部 洋子ITプラットフォーム事業部
第四IT基盤統括部 技術エキスパート
磯部 洋子

大林組様のコードは、ご説明のあったようにSXではコードの最適化に時間を費やさなくても高性能を実現することができ、本来の研究に時間を使っていただくことができていると思います。これはSXの開発コンセプトである「使い勝手の良い」マシンであることの証明だと思い、引き続き次世代でも使い勝手のいいSXシリーズを開発していきます。

スーパーコンピュータSXシリーズはハードウェアを含め、コンパイラなどもすべて弊社内で開発しておりますので、大林組様から追加でこういう機能が欲しいとか、性能に関する新たなアドバイスやご要望があれば、お聞かせいただければと思います。また、より高速な計算処理を実現するために、あらかじめハードウェアの中に高速化の仕組みを組み込むこともできますので、遠慮なくご意見・ご相談をいただければ幸いです。

お客様プロフィール

株式会社 大林組

所在地 本社:東京都港区港南2丁目15番2号

株式会社 大林組様

資本金 577億.5,200万円
売上高 1兆7,739億円(連結)(2015年3月期)
従業員数 8,369名(2015年3月現在)
事業内容 国内外建設工事、地域開発・都市開発・海洋開発・環境整備・その他建設に関する事業、およびこれらに関するエンジニアリング・マネージメント・コンサルティング業務の受託、不動産事業など幅広い建設関連事業を展開している。
URL http://www.obayashi.co.jp/

この事例の製品・ソリューション

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(2015年10月30日)

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