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新日鉄住金ソリューションズ株式会社様

新日鉄住金ソリューションズ株式会社様

研究開発環境を必要に応じて迅速に構築
SDNの活用で技術力に磨きをかける

新日鉄住金ソリューションズ株式会社様
業種その他業種業務設計・開発・製造,共通業務
製品UNIVERGE製品(LAN/IPテレフォニー)ソリューション・サービスプラットフォームサービス,SDN

システムインテグレーションやクラウドサービスなどを軸に、多くの企業のIT活用を支える新日鉄住金ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)様。常に最新技術の研究を行っている同社のシステム研究開発センターでは、半年間の検証を経て、研究開発環境にNECのSDNソリューションを導入することを決定しました。ネットワークの仮想化によって環境構築における自由度とセキュリティを両立できるなど、同センターの「やりたいこと」を実現できるのはNECしかないと判断した結果でした。本格稼働を目前に控える現在、研究開発環境のプロビジョニングに要する時間を従来の最長5営業日から1時間程度に短縮できると見込んでおり、エンジニアたちの期待も高まっています。

事例のポイント

課題

  • 部門横断的な研究開発プロジェクトが増え、必要になる研究開発環境の構成が複雑化。特にネットワークは既存技術では追加や変更に手間がかかるため、環境構築の迅速化と効率化が課題でした。
  • 顧客のシステムや新ソリューションの開発を行うプロジェクトの現場では、秘匿性の高い情報を数多く扱っています。プロジェクト単位でセキュリティを確保しつつ、いかに利便性を向上するかが課題でした。
  • プロジェクト完了後に研究開発環境を放置することは、機器の効率運用の妨げになるだけでなく、セキュリティリスクの増大につながります。機器の回収を徹底するなど、研究開発環境の統制が必要でした。

成果

  • SDNによってネットワークの仮想化を実現するとともに、システム研究開発センターが独自にセルフサービスポータルを開発、構築。サーバ、ネットワークを統合的にプロビジョニングできる環境を整備し、従来は最長で5営業日かかっていた研究開発環境構築のリードタイムを1時間程度に短縮できると試算しています。
  • NECのSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」は、独立したセキュアな仮想ネットワークを構築することが可能。プロジェクト単位でセキュリティを担保できます。インターネットに接続し、パブリッククラウドと連携したプロジェクト環境を実現することも可能となり、研究開発の幅がより広がります。
  • ネットワーク機器をプール化し、複数のプロジェクトでリソースを共有しながら、必要に応じて柔軟に利用することができます。プロジェクト終了後の環境はソフトウェア制御によって確実に削除できるため、リソース管理の徹底による「ムダ」の解消、セキュリティリスクの低減につながります。

導入前の背景や課題

必要な研究開発環境が複雑化する中、いかに迅速に環境を構築するか

新日鉄住金ソリューションズ株式会社 技術本部 システム研究開発センター システム基盤技術研究部 ネットワークグループリーダー 上席研究員 中口 功 氏新日鉄住金ソリューションズ株式会社
技術本部 システム研究開発センター
システム基盤技術研究部
ネットワークグループリーダー
上席研究員 中口 功 氏

新日鉄住金のシステムを長年支え続けてきた強みを活かし、システムインテグレーションなどを提供するNSSOL様。近年では、情報系から基幹系まで幅広いニーズに対応できるクラウド・コンピューティング ITインフラサービス「absonne(アブソンヌ)」を軸に、クラウド関連のビジネス展開も加速し、多様な企業のニーズに応えています。
同社の技術力を支えているのが、新規ソリューションや製品、最新技術の検証、評価、開発などを行う「システム研究開発センター」です。「常に数年先を見越した研究を行っており、その成果をお客様に提供するシステムインテグレーションサービスや、自社システムの開発に反映しています」と同社の中口 功氏は説明します。
同センターのエンジニアが利用する研究開発環境は、同社の研究所内に設置。安全かつ活発な研究開発のため、セキュリティの確保と開発環境を提供するまでのスピードを、なによりも重視しています。新たなプロジェクトの立ち上げと同時に、そのプロジェクト専用の環境を構築し、情報漏洩などを抑止しつつ、プロジェクトに応じた最適な研究開発環境を提供しているのです。
しかし近年、従来技術での対応では、スピード面や安全面で課題を感じるようになっていました。

新日鉄住金ソリューションズ株式会社 技術本部 システム研究開発センター システム基盤技術研究部 主務研究員 萩原 学 氏新日鉄住金ソリューションズ株式会社
技術本部 システム研究開発センター
システム基盤技術研究部
主務研究員 萩原 学 氏

「以前は比較的シンプルな環境が多かったのですが、最近は複数のチームが関与する横断的なプロジェクトや、研究開発環境を外部のクラウドサービスと連携させたいという要望が増え、求められる環境が複雑になってきています。ネットワークはフロア別や部門単位の構成になっているため、このような環境を用意するのは難しく、以前よりも時間がかかるようになっていました」と同社の萩原 学氏は課題を述べます。
中でも時間がかかっていたのがネットワークです。サーバは仮想化技術によって必要なリソースをすぐに準備できるようになりましたが、ネットワークはいまだに追加や変更のたびに個々の機器の設定や配線作業を行わなければなりません。ネットワーク機器を新たに調達しなければならないこともあります。しかも、VLANのような従来からあったネットワーク仮想化技術で、他プロジェクトのネットワーク環境に影響せずに対応することに、限界を感じていたのが実情です。

新日鉄住金ソリューションズ株式会社 技術本部 システム研究開発センター システム基盤技術研究部 研究員 今川 侑 氏新日鉄住金ソリューションズ株式会社
技術本部 システム研究開発センター
システム基盤技術研究部
研究員 今川 侑 氏

そもそも、OA環境とは違い、研究開発環境には専任のネットワーク担当者はおらず、萩原氏らが日々の研究開発とネットワーク管理を兼務している状況。このような体制で前述のような複雑な研究開発環境を迅速に提供するのは困難です。「エンジニアは、早く最新技術を試したり、思いついたアイデアをすぐに実践したりしたいと考えます。環境が整わなければ研究や開発に着手できないため、現場からは環境構築のスピードアップを求める声が高まっていました」と同社の今川 侑氏は話します。
加えて、機器リソースの有効活用の面でも問題がありました。
「各プロジェクトのメンバーが独自にネットワークを構築している場合は、私たちも把握しきれないこともあります。プロジェクトが終了すれば、使わなくなった研究開発環境は直ちに撤収するのが原則ですが、どのプロジェクトがどのようなネットワークを利用していたのか、それがきちんと撤収されたのかを把握するのも次第に困難になってきていました」(萩原氏)。

選択のポイント

要件にかなったSDNを実現できたNECのソリューション

解決策として同社が着目したのが、SDN(Software-Defined Networking)という概念です。SDNによってネットワークを仮想化することで、課題を解決できると考えたのです。また、研究開発環境の基盤に採用し、有用性を理解してもらうことで、エンジニアをはじめとする社内のメンバーにSDNのメリットを訴求するという狙いもありました。
ソリューションとして採用したのが、同社が最新技術の研究のために購入し、半年にわたって検証を続けていたNECの「UNIVERGE PFシリーズ」です。
「単にSDNを採用するのではなく、システム研究開発センターが『やりたいこと』を実現できなければなりません。ネットワークの仮想化によって柔軟性や迅速性を高めつつセキュリティも保てること、様々な環境を想定して開発や評価を行うため、利用できるデバイスの種類や接続形態に制限がないことなどを念頭に複数の技術や製品を検証しましたが、当時これらの要件を実用レベルでトータルにクリアできるのは、NECしかありませんでした」と中口氏は選定の理由を述べます。
さらに、ITのプロならではの採用理由もありました。APIが公開されていることです。「公開されたAPIを利用して様々なプログラムを開発・連携させれば、さらに運用効率を高めたり、より高度な活用方法にチャレンジできるのではと考えました」と萩原氏は言います。
使いやすさも、採用を後押ししました。「GUIベースの管理コンソールで集中制御が可能なので、仮想ネットワークの構成やデータの流れを視覚的に確認できます。機能チェックや動作確認を効率的に進めることができ、これならば、すぐに本格的に利用できると確信しました」と今川氏は話します。

導入ソリューション

ITのプロが認めたSDNソリューション

NECのSDNソリューションで使用される製品「UNIVERGE PFシリーズ」は、標準技術であるOpenFlowを用いてNECが独自開発した技術、ProgrammableFlowを実装しています。独立した仮想ネットワーク「VTN:Virtual Tenant Network」を構築できるため、配線工事やネットワーク機器ごとの設定などの手間を削減し、物理的な制限に縛られない柔軟な運用が可能です(図1)。
また、NSSOL様は、ファイアウォールなどのネットワーク機器を共通プール化。このリソースプールから必要に応じて機器を割り当てるようにすることで、機器の有効活用を促進しています。
加えて、MACアドレスやVLAN情報を利用して、機器を自動的に適切なVTNにマッピングすることも可能です。NSSOL様はこの仕組みを利用することで、エンジニアそれぞれが、適切なプロジェクトの環境に自動でアクセスできるようにしています。VTNの独立性が担保されていることに加え、こうした特長もセキュリティの強化に貢献しています。

図1:SDNを活用した研究開発環境構築イメージ
図1:SDNを活用した研究開発環境構築イメージ
インフラの物理的な制約や部門などの組織的な制約に関係なく、必要なネットワークをすぐさま構築することができる。

導入後の成果

ネットワーク提供のリードタイムを最長5営業日から1時間に短縮

「UNIVERGE PFシリーズ」を利用しSDNを導入した同社は、必要な時に必要な仮想ネットワークをすぐに構築できる環境を整えました。また、アプリケーションからの制御を可能とする「UNIVERGE PFシリーズ」のAPIを活用し、同社オリジナルのセルフサービスポータルを構築。管理者やエンジニアが、サーバ、ネットワークなどを統合的にプロビジョニングできる環境を整えました。
「現在は本格運用に向けたテストの段階ですが、大きなトラブルもなく、安定稼働しています。従来は構築の要求を受け付けてからネットワークを提供するまでに最長で5営業日程度かかっていましたが、このシステムなら1時間程度で提供することも可能になるでしょう。開発環境の構築にかかる時間を大幅に短縮できます」と今川氏は評価します。
さらに独立したVTNによってセキュリティを確保できることから、研究開発環境のインターネット接続も容易に行えるようになりました。「特定のVTNだけにインターネット接続を許可するといった柔軟でセキュアな運用も可能になり、外部のパブリッククラウドと連携したソリューションの検証や、社外の部門との横断的なプロジェクトも柔軟かつスピーディーに行えるようになります。柔軟性と安全性の両立、これこそがSDNのメリットだと感じています」と萩原氏は述べます。
ほかに、ネットワーク機器リソースのプール化による、機器台数の削減、運用の最適化といったメリットにも期待が高まっています。

今後の展望

SDNのノウハウを蓄積し、他のソリューションにも積極活用

今後も同社は、様々な取り組みに挑戦する考えです。「例えば、誰が、どれだけのネットワークリソースを、どのように使っているかを詳細に把握できれば、その情報をもとにリソースを有効活用できるほか、傾向を分析し、プロジェクトの性質や規模に応じたセキュリティ管理やサイジングなどを最適化できるのではと考え、NECに相談しています」と今川氏は期待を寄せます。
このような検証の結果や研究開発環境での運用で得た知見やノウハウを活かし、同社内の別のシステム、さらには顧客に提供するソリューションにもSDNを積極的に活用していく予定です。
「システム研究開発センターは、最新技術の有効性を検証するとともに、それを社内に説明し、広めていくという役割も担っています。多くのクラウドシステムでネットワークの設定作業が足かせになっている状況を踏まえると、ネットワーク設定の効率化や最適化をもたらすSDNは、必要不可欠な概念になると確信しています。研究開発環境を運用する中で、SDNに関する様々なノウハウを蓄積し、absonneのサービス向上や新たなソリューション開発に活かすことができれば、NSSOLの競争力強化にもつながると考えています」(中口氏)。
具体的には、クラウドシステム間の連携に対するニーズの高まりを受け、データセンター間をつなぐ広域SDNの実現なども視野に入れています。データセンター間で自在に仮想マシンと仮想ネットワークを移動させられるようになれば、BC/DR対策としても有効です。
システムインテグレータの競争力の源泉ともいえる研究開発環境のネットワーク最適化を実現したNSSOL様。SDNによって「技術力」にさらに磨きをかけ、新しい価値創造に積極的にチャレンジしていく考えです。

お客様プロフィール

新日鉄住金ソリューションズ株式会社

所在地 東京都中央区新川二丁目20-15
設立 1980年10月1日
資本金 129億5276万3000円
売上高 単独 1587億円、連結 1800億円(2014年3月期)
従業員数 単独 2383名、連結 5052名(2014年3月31日現在)
概要 ミッションクリティカルな製鉄業の現場で培った高い技術力と信頼性を強みに、コンサルティングから構築、運用・保守まで、お客様のシステムライフサイクルをトータルでサポートする。それに加え、近年はクラウド事業を強化。主力のクラウドサービス「absonne(アブソンヌ)」をベースに、多様な企業インフラのクラウド移行をトータルで支援している。
URL http://www.ns-sol.co.jp/

※NSSOL、absonneは、新日鉄住金ソリューションズ株式会社の登録商標です。

(2014年07月01日)

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