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NECグローバル経営改革<<第五弾>>

NEC

2層化ERPモデルで全グループ200社超の企業情報を把握
グローバル規模で経営マネジメントを強力に推進

業種 製造業
業務 経理・財務
製品 その他
ソリューション・サービス 共通業務ソリューション(ERP)

事例の概要

課題背景

  • サプライチェーンを構成するグループ企業200社超の経営情報をエンドツーエンドで把握したい
  • 標準の制度やルール、プロセス、コードを全拠点に適用し、グローバルでの経営指標の均一性を担保したい
  • グループ全体のビジネスを支える経営管理基盤をスピーディかつ低コストで展開したい

成果

展開期間とコストを大幅に圧縮

2層化ERPに基づく展開アプローチにより、短期かつ低コストで、経営管理基盤システムを海外のグループ会社すべてに展開していくことが可能になった

全拠点の経営情報を俯瞰して把握可能に

将来的に全拠点の連結ベースでの経営情報を、経営層、管理層、現場がそれぞれの観点から意思決定の判断材料として活用できる基盤が整う

2層化ERPの展開ノウハウを蓄積

2層化ERPの展開プロジェクトを推進するなかで、展開にかかわる実践的かつ豊富なノウハウ、知見を獲得。それを社内に蓄積、共有化し、今後の取り組みで活用していける体制が整った

導入ソリューション

2層化ERPモデル

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事例の詳細

導入前の背景や課題

全グループ企業の情報の把握がグローバル経営のカギ

NEC
経営システム本部長
関目 剛久

2008年7月以来、NECでは市場環境の変化にスピーディに対応し、グローバル市場におけるビジネスの競争優位性を獲得するための経営システム改革を推進してきました。このプロジェクトでは、NEC本体の各部門、および国内、海外のグループ会社が一体となった「One NEC」体制の確立を目指し、それまで個別最適化されてきた販売、調達、経理といった業務プロセスの標準化を実施。さらに、そうした業務を支える共通システムを「SAP ERP」をベースに構築し、NEC本社の各部門をはじめ、国内および海外のグループ会社に展開していきました。その結果、2010年からの約6年の間に本社を含む国内39社、海外17社の計56社へ同システムの適用が完了しています。

これにより、IT運用費や間接部門の費用を約2割以上削減したほか、グループマネジメントサイクルの短期化やグループ業績管理の精度向上など様々な成果を得られました。しかし本来の目的に立ち返った時、課題も残されていました。

「この取り組みでシステムの展開対象となったのは、全社プロジェクトで定めた連結売上高の大きな拠点です。しかし、真の意味でOne NEC体制を実現していくためには、そうした大規模拠点にだけ経営管理基盤システムを展開するだけでは不十分。「SAP ERP」を未導入の拠点を含めて、NECグループ内のサプライチェーンを担うすべての企業から、同じ項目、同じ粒度、同じ定義に基づく経営情報を収集し、共通の指標でサプライチェーン全体をエンドツーエンドで把握することなしに、グローバルな視点での適正な経営マネジメントやしかるべき内部統制の強化を実現することはできないからです」とNECの関目剛久は語ります。

そこでNECでは、グループ内のあらゆる連結対象子会社に対して経営管理基盤システムを展開し、標準の制度やルール、プロセス、コードを適用していくことを決断しました。とはいえ、それまで56社の主要拠点に適用してきた大規模システム向けのSAP ERP(ECC)を、そのまま残りの会社に展開していくという方法は、コストや導入期間といった観点から最適な選択とはいえません。

「SAP ERPを残りすべての拠点に展開することは、ROIという観点で見合いません。さらに導入には多額の時間や人員を要してしまうことも大きな課題でした。そこで、新たな展開戦略を考える必要があったのです」(関目)

そこでNECでは、「より広く」「より早く」「より安価に」というERP展開にかかわる3つの要件を掲げ、最適な方法を検討。その結果、選択することとなったのが「2層化ERP」というアプローチでした。2層化ERPとは、近年、欧米を中心にグローバル企業の間で採用が進んでいるERPの展開モデルで、本社や主要拠点に適用されている大規模なERP(コアERP)とは別に、それ以外の中小規模拠点の事業内容などに応じて最適なERPシステムを選択して導入。導入済みの大規模ERPシステムとの間でデータ連携を図るもの。「1層」のコアERPに対し、中小規模拠点側が「2層」となることから2層化ERPと呼ばれています。

そのメリットとしては、大きく3つあります。1つはガバナンスの強化です。2層目のERPに中小規模用に開発されたものを活用することで、早く安価に展開できること。2つめは変化への柔軟な対応です。現在ERPを入れようとしている拠点でも、事業を拡大する可能性がありますし、また、逆に事業を撤退する可能性もあり得ます。こうした時に2層目のERPを入れておけば、スモールスタートできる上、事業拡大の際は1層目のERPにスムーズに移行できます。

3つめは事業の多様性への対応です。すべてがNECの拠点だといっても多様な事業を展開しており、ある地域ではネットワーク機器事業がメインであることもあれば、ソリューションサービス事業が大部分を占める拠点もあります。こうした際に規模や業務プロセスに応じて、2層化ERPであれば、柔軟に選択できるわけです。

拡大する2層化ERPによる3つのメリット
海外の中小規模拠点も含めた全グループ会社への経営管理基盤の展開が可能になり、それによりグローバル規模でのガバナンス強化、事業環境の変化や事業の多様性への柔軟な対応といったメリットがもたらされる

選択のポイント

標準の制度、ルール、プロセス、コードを確実に踏襲可能

NEC
経営システム本部
シニアマネージャー
須藤 浩志

「より広く」「より早く」「より安価に」という3つの要件を満たすためには、2層目にどのようなERPを選択するかということが非常に重要な問題となります。これについても検討を重ね、最終的に選定したのが「SAP Business ByDesign」でした。

SAP Business ByDesignは、中堅企業のクラウドERPに位置づけられている製品です。

「最大の選定ポイントとなったのは、やはり本社や大規模拠点に導入しているSAP ERPと同じSAP社のシステムであり、両者の間に高い親和性があったことです」とNECの須藤浩志は語ります。

このことは、SAP ERPで構築し、すでに運用していた経営管理基盤システムに適用されているNECの標準制度やルール、プロセス、コードを、SAP Business ByDesignなら確実に踏襲し、運用できることにつながります。

また、短期かつ安価なコストで拠点への展開が可能であるという点でも、SAP Business ByDesignはNECの要件を満たしていました。実際、SAP ERPと比較すると、プロジェクト期間が短縮でき、展開のコストが大幅に削減できるという試算も出ています。

短期展開を行える要因の1つが、SAP Business ByDesignで標準業務プロセスとして用意されている35のビジネスシナリオです。例えば「受注」や「出荷」、「請求」といった一連のプロセスが、あらかじめシナリオ化されており、それをベースに業務への適合性を判断するとともに、必要に応じてチューニングを行うことで、NECの特性を加味したシナリオを容易に仕上げていくことができるからです。

加えて、SAP Business ByDesignがクラウドサービスとして提供されている点も、短期展開やコストの低減につながっています。

「NECでは、2層化ERPとして導入するシステムについて、クラウドサービスであることを前提に考えていました。というのも、NECグループの各拠点のなかで、グループ内のイントラネットワークに接続可能な企業は約100社。言い換えれば、残りのおよそ120社はそこに接続できないわけです。それら拠点への適用を考えたとき、SAP ERPのようにグループ内ネットワークを通じてサービスを提供するという運用形態は行えないため、インターネットを介して利用できる仕組みが必要だったのです」と須藤は説明します。

そのほか、SAP Business ByDesignが、展開先の国の税制などローカルな法制度に準じた関連機能が提供されている点なども採用を後押しするポイントとなりました。

拡大する2層化ERP適用に際しての基本方針
NECでは、従来SAP ERPで構築し、すでに運用していた経営管理基盤システムに適用されている標準制度やルール、プロセス、コードを、2層化ERPにおいても確実に踏襲するという基本方針で臨んだ

導入後の成果

導入展開ノウハウを活用し
複数国への同時展開や経営情報を可視化

現在、SAP Business ByDesignを採用した2層化ERPについての最初の展開プロジェクトを、ニュージーランドの拠点をターゲットに実施。2016年9月に展開を完了させました。

その一番の成果は、グループ内のサプライチェーンを構成するすべての企業の経営情報が把握できるようになることです。「近い将来、2層化ERPがNECグループの全拠点に適用されたあかつきには、グループ内のサプライチェーンを構成するすべての企業の経営情報が、エンドツーエンドで可視化できるようになります。これにより、業績の先行指標となるオフバランス情報を把握したり、各部門において経費の進捗状況を確認したり、あるいはグループ集中購買の機会を促進するための資材費情報を集めたりと、経営層、管理層、現場がぞれぞれの権限の範囲で様々な意思決定の材料として情報を活用できるようになります。さらにその先は、ビジネスについてのすべての情報をデジタル化し、バーチャル上ですべての事情を俯瞰して捉えるNEC独自の『デジタル・トランスフォーメーション』をさらに加速させていくつもりです」(関目)。

この他、実際の展開の取り組みを通じて、いくつかの点において期待以上の効果も得られています。

まず、展開対象となった現地企業において、ERPが好意的に受け入れられた点です。もともとニュージーランドの拠点では、会計や工数管理といった各システムを個別に運用していました。「今回のERP導入により、それら別々のシステムで行っていた業務がすべて1つのシステム上で完結できるようになりました。これまでシステム間の連携のために行っていた入力処理なども不要となり、業務負荷が軽減されたのです。また画面操作についても、直感的で非常にわかりやすいというエンドユーザーからの評価も届いています」と須藤は紹介します。

このため、現場のユーザーに対するトレーニングやテストを含む展開がごく短期間で終了できる上、複数の国の拠点に向けた同時展開も可能だとの感触を得ました。実際、現在はサウジアラビアやベトナム、中国の拠点への同時展開作業に着手しています。

一方、予想外の困難さが感じられたのが、主に地域ごとの文化の違いでした。「一例をあげるなら、サウジアラビアでは日曜日が平日で、金曜日が休日。『ラマダン』といった宗教上の行事などもあり、これらを予めシステム展開上のスケジュールに織り込んでおく必要があります」(須藤)。つまり、ERPのグローバルな展開においては、そうした各国の文化、風習についても十分に理解しておく必要があります。

そのほかNECでは、2層化ERPのアプローチに則り、SAP Business ByDesignをグローバルな拠点に展開していくという一連の取り組み通して得られる「システムを円滑に導入、安定的に運用していくためのノウハウ」あるいは「導入において生じた様々な課題やその解消に向けてのポイント」など、様々な知見を逐次自社内にフィードバックして、共有する体制を整えました。

さらに、SAP社との間でグローバルな協業体制も構築。SAP Business ByDesignの2層化ERPとしての展開、あるいはSAP ERPとの連携などにかかわる技術検証といったものも、両社のパートナーシップをもとに進めており、そうした検証結果の蓄積もNECの社内で進めています。それらの情報は、今後、お客様に向けたソリューションを提供する中で、重要な資産として生かされていきます。

今後もNECでは海外のグループ会社に向けて2層化ERP展開の取り組みを推進。すべての連結対象子会社へのSAP Business ByDesignの適用を目指していきます。

拡大する全拠点を統合した経営情報の把握
今回の2層化ERPを含むグループ各社の経営管理基盤システムからの基幹業務データを1つのデータベースに集約・管理。経営層、管理層、現場が全拠点の連結ベースでの経営情報を、レベルバイレベルの観点から意思決定の判断材料として活用できる基盤が整う

企業プロフィール

日本電気株式会社

所在地 〒108-8001 東京都港区芝5-7-1
設立 1899年7月17日
資本金 3,972億円(2016年3月末現在)
売上高 単独 1兆8,201億円
連結 2兆8,212億円(2015年度実績)
従業員数 単独 22,235名
連結 98,726名(2016年3月末現在)
事業内容 端末からネットワーク機器、コンピュータ機器、ソフトウェア製品、サービス基盤に至るビジネス向け製品、およびそれらをベースとした広範なソリューションサービスを一括提供するIT総合ベンダー。
URL http://jpn.nec.com/index.html

この事例の製品・ソリューション

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(2016年9月27日)

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