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公益財団法人 計算科学振興財団様

公益財団法人 計算科学振興財団様

3Uに34ノードの搭載が可能なDX2000でHPCシステムを構築
高並列演算向けのシミュレーションシステムの高速化を実現

業種 文教・科学
業務 設計・開発・製造,マーケティング,共通業務,その他業務
製品 HPCサーバ,PCサーバ
ソリューション・サービス クラウド,サービス(サポートサービス)

事例の概要

課題背景

  • より大規模な並列計算を実行するため、CPU 1コアあたりのメモリ容量を多く確保できるサーバの導入
  • 高密度サーバを導入することで、ハードウェアの設置スペースを縮小
  • 大量のサーバからなるHPCシステムの消費電力、待機消費電力の削減

成果

CPU 1コアあたり8GBのメモリ容量を確保

インテル® Xeon® プロセッサー D-1541を搭載したDX2000によりCPU 1コアあたりのメモリ容量が既存主要システムの2倍(8GB)に向上

計算能力密度の向上(省スペース化の実現)

3Uに34台のサーバモジュール(34ノード)を搭載したDX2000を4シャーシ採用して、合計136ノードのHPCシステムを構築。省スペースを実現しながら、高い性能を確保した高並列演算指向のHPCシステムを稼働

消費電力の削減・待機消費電力の削減

公称値で電力効率が従来システムから6倍向上し、合わせて待機消費電力も削減

導入ソリューション

拡大する「FOCUSスパコン」のシステム概要図

高並列演算用、大容量メモリ処理用、コプロセッサー搭載型など、利用目的に応じたA~Hまでの8システムで構成される。サービス利用者は、インターネット経由でフロントエンドサーバにアクセスし、それぞれのHPCシステムを利用する。DX2000が136ノード(4シャーシ)で構成される「Hシステム」はノード間高並列演算指向のHPCシステムとして、流体解析、構造解析、最適化などのシミュレーションで利用される。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

産業利用に特化した高並列演算指向HPCシステムの更新

公益財団法人 計算科学振興財団
専務理事
安井 宏 氏

計算科学振興財団様(以下、FOCUS様)は、理化学研究所の「京(けい)」をはじめとするスーパーコンピュータ(HPCシステム)の産業利用の促進を図る目的で、2008年1月に設立されました。専務理事の安井宏氏はFOCUS様の役割について次のように説明します。

「一般的なHPCシステムの利用施設は学術向けが中心ですが、FOCUSでは法人利用に特化しています。近年、コンピュータシミュレーションは企業の製品開発に不可欠な存在となっているものの、『京』や『ポスト京』といった高並列システムを十分に活用している企業は多くありません。そこで、XeonやLinuxのような汎用のサーバ基盤を使った敷居の低い『FOCUSスパコン』で高並列システムを利用していただき、いずれは『京』や『ポスト京』を使ったより大規模な環境に移行して欲しいという思いを込めてHPCシステムの活用を支援しています」

FOCUSスパコンは、2011年4月に高度計算科学研究支援センター内で稼働を開始して以来、システムの増強を進めてきました。2017年2月現在、A~Hまでの特性が異なる8つのシステムで構成され、HPCシステムの性能を示す総理論演算性能値は319TFLOPS(テラフロップス)に達しています。アカウントを取得すればどの企業でも利用でき、1時間100円からと、利用しやすい価格に設定されています。年間利用企業数は163法人(2017.2.17現在)に及び、流体解析、構造解析、最適化、電磁場/電磁波解析をはじめとしたさまざまな用途で利用されています。

FOCUSスパコンの知名度は徐々に高まり、5年間で利用企業数も右肩上がりで増えてきましたが、新たな課題として浮上したのが先行導入したシステムの利用率が年間にわたって70%と高止まりしていることです。業務運用グループ(兼)共用促進部門の木下朋子氏は「高並列演算指向のAシステムが、2011年の導入から5年以上が経ったにもかかわらず高い利用率を保っているため補完するシステムの導入を検討しました。ただし、利用者のニーズに応えて毎年のようにシステムを増強しているため、サーバの設置場所にも限界があります。そこで、できるだけ少ないスペースで高い性能が発揮できるHPCシステムを導入することが課題でした」と振り返ります。

選択のポイント

重視した3つのポイントに最も合致したDX2000に決定

公益財団法人 計算科学振興財団
業務運用グループ(兼)
共用促進部門 主幹
研究部門 准主任研究員
高並列計算支援専門員
木下 朋子 氏

高並列演算指向の新しいHPCシステムの導入に際し、FOCUS様が重視したポイントは3つあり、検討の中で最も条件に合致したのが、NECの「Scalable Modular Server DX2000(以下、DX2000)」でした。

1つめは、1コアあたりのメモリ容量でした。コアあたりのメモリ容量が多ければ、より大きな規模の計算を少ないノード数で実行することができるからです。「既存Aシステムは1コアあたりのメモリ容量は4GBですが、インテル® Xeon® プロセッサー D-1541を搭載したDX2000は1コアあたり8GBと、従来の2倍になることに注目しました」と木下氏は話します。

2つめは、限られたスペースに多数の計算能力を詰め込める計算能力密度の高さです。木下氏は、「DX2000は、3Uのシャーシに最大34ノード(D-1541の場合)が搭載可能ということで、大幅に設置スペースを削減できます。既存Aシステムが1Uあたり20コアに対して、DX2000は1Uあたり約90コアと、性能密度で4.5倍近い差があり、これによって少ない設置スペースでも性能の高いHPCシステムの導入が可能になります」と語ります。

3つめは、浮動小数点演算性能あたりの消費電力と待機消費電力の低さにありました。

「HPCシステムの場合、大量のサーバを使うために消費電力の削減は電気コストに直結します。そのため、消費電力にも優れ、待機消費電力が小さいことは、運用経費の中で多くを占める電力料金の削減につながると判断してDX2000の採用を決めました」(木下氏)

導入後の成果

設置スペースを取らずに増強できるDX2000により増え続けるHPCシステムのニーズに対応

DX2000は、2016年10月に2シャーシ、68ノードが導入され、高並列演算指向の「Hシステム」として稼働を開始しました。運用を進める中で期待通りのパフォーマンスを発揮し、電力あたりの性能も大幅に改善されたことから2017年2月には2シャーシ、68ノードを追加し、現在は合計4シャーシ、136ノードに拡張されました。

システム内のネットワークはシャーシ間が40Gbps、シャーシ内ノード間が10Gbpsで接続され、Hシステム全体はフロントエンドサーバ群と40Gbps(10Gbps×4)で接続しています。DX2000は、HPCシステムでは一般的なInfiniBandを搭載しない不安があったものの、ハードウェア構成の工夫により通常の10Gに比べて性能が改善され、期待通りの効果が確認できました。

Hシステムは現在、既存のAシステムとの並行運用を続けていますが、2017年2月期の利用率は約54%に達し、徐々に高並列演算での利用が進んでいます。導入の成果について安井氏は「FOCUSスパコンの利用法人数が右肩上がりで増えている中、性能密度が高いDX2000を採用したことで、設置スペースを大きく取ることなく高性能な高並列のHPCシステムが提供できるようになりました。今後、1万コア(1250サーバ)の実現を目指すうえで、DX2000は欠かせない存在となります」と語ります。

消費電力についても、既存Aシステムが0.4TFLOPS/kWであるのに対して、新規導入のHシステムは2.4TFLOPS/kWと公称値で電力効率が6倍向上し、待機消費電力についても大きく削減することができました。

DX2000を採用した高並列演算指向のHシステムは、「京」や「ポスト京」につながるHPCシステムとして、今後も産業の発展に大きな貢献をしていくことになりそうです。

お客様プロフィール

公益財団法人 計算科学振興財団

所在地 兵庫県神戸市中央区港島南町7-1-28

公益財団法人 計算科学振興財団

設立 2008年1月
活動内容 スーパーコンピュータを活用した研究開発や産業利用の推進に向けて、(1)制度や環境の整備、(2)HPCシステムの普及・啓発、(3)「FOCUSスパコン」を活用した産業活性化支援、(4)研究活動の4つを事業として展開する。
URL http://www.j-focus.or.jp/

この事例の製品・ソリューション

本事例に関するお問い合わせはこちらから

(2017年3月24日)

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