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諫早市様

諫早市様

土砂災害の危険性をモニタリングできる仕組みを
「被害者を一人も出さない」という信念のもとに構築

業種 自治体・公共
業務 その他業務
製品 デバイス・センサ
ソリューション・サービス ビッグデータ

事例の概要

課題背景

  • いつどこで発生するか分からない災害から、市民の命を守りたい
  • 防災に関わるシステムの構成はできるだけシンプルにし、運用管理の負担を抑えたい
  • 防災時の情報を一元化し、意思決定を迅速化したい

成果

土砂崩れの “予兆検知”により、市民の安全・安心な生活に貢献

斜面土中の水分データをセンサーで取得。独自のデータ解析により“土砂崩れの危険性”をリアルタイムにモニタリングすることで、被害が出る前の対策を可能にした。

電源や通信ケーブルを必要としないシンプルなシステムを実現

データ取得に必要なのは、3ヵ所に2個ずつセンサーを設置するだけ。約2年間の稼働が可能な大容量電池と独立した無線系統によりシンプルなシステム構成を実現。メンテナンスの手間をほぼゼロにした。

「発令判断支援システム」との連携により、意思決定を迅速化

土砂災害予兆検知システムを「発令判断支援システム」と連携させることで、必要な災害情報を一元化。災害対策の意思決定をサポート。

導入ソリューション

拡大するデータ解析のメカニズム

斜面に3ヵ所2個ずつ、計6個設置したセンサーで土中の水分データを取得し、2カ所の中継点を経てNECのサーバーへ送信。データから「土砂の重量」「土の隙間に発生する水圧」「粘着力」「摩擦の強さ」を推定し、斜面の形状を考慮して安全率を算出。諫早市本庁にその結果をLTE回線で送信し、大型モニターにグラフを表示させる。これによってほぼリアルタイムに土砂災害のリスクが把握できるようになりました。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

近年頻発するゲリラ豪雨で、具体的な防災の仕組みが急務に

諫早市 総務部 参事監
防災システム担当
松藤 利典氏

長崎県諫早市で記録的な集中豪雨により大きな被害が出たのは、1957年7月のこと。この「諫早大水害」をきっかけに、同市では防災に対する意識が非常に高まったといいます。

「諫早市は地形的に集中的な豪雨に見舞われやすく、大雨時の災害をいかに防ぐかが常に大きな課題でした。近年はゲリラ豪雨が頻発していますし、とりわけ3年前に広島で大規模な土砂災害が発生してからよりいっそう、災害時に関係各部署が情報を共有して迅速な意思決定を行うことができる仕組みづくりに注力してきました」と諫早市総務部で防災システムを担当する松藤 利典氏は話します。

松藤氏は、25年の長きにわたって電算室に勤務してきた経験を生かし、一元的な防災情報伝達システムの構築を行いました。そのシステムの1つが、土砂災害の危険度を把握する仕組みでした。

「以前は、気象庁から出される土砂災害警戒判定メッシュ情報(5kmの範囲ごとに土砂災害発生の危険度を5段階で判定したもの)や雨量計のデータなどで土砂災害のリスクを判断していましたが、より精度の高い情報を得るために、地元の企業とともにワイヤーセンサーによる実験を行いました。しかし、いずれも土砂が崩れ出してから稼働する仕組み。もっと早い段階で高精度の予測を可能にする方法はないかと頭を悩ませていました」(松藤氏)

選択のポイント

災害発生前の予兆把握とシステムのシンプルさが導入の決め手に

松藤氏が目をつけたのは、「NECが災害の予兆を検知するアルゴリズムを開発した」という新聞記事でした。松藤氏はさっそくNECに連絡し、新しい土砂災害の危険度を把握するシステムの検討を始めました。

「検討後に提示されたシステムの概要を聞いて、最初は耳を疑いました。電源も通信ケーブルも必要のない、非常にシンプルなものだったからです」と松藤氏は振り返ります。

土砂崩れが起きる可能性がある斜面にて、土中の浅い層と深い層の水分を監視する。電源は2年程度の連続稼働が可能な大容量電池で、通信は外部システムに影響しない特定小電力無線で行う──。それがそのシステムの概要でした。

「私は、防災に関するシステムはシンプルであればあるほどいいと考えています。設置・維持管理が簡便で、トラブルが少なく、仮に障害が起こっても迅速な対応が可能だからです。NECのシステムは、その条件を理想的に満たすものでした」と松藤氏は評価します。

こうして同市は導入を決定。市内の中学校の裏山斜面に試験的に設置されることになりました。

気象注意報が出されると、センサーが稼働して土中の水分データを取得します。そのデータが2カ所の中継地点を経由してLTE回線でNEC本社のサーバーに送信され、独自のアルゴリズムによる解析後に市役所本庁に送られて、庁内の会議室の大モニターにグラフとして表示されます。土砂崩れが起こる危険がある数時間前に予兆の把握が可能である点に、このシステムの大きな特長があります。

システムの設置に当たって、NECは設置斜面の土壌、土質の徹底的な調査を行いました。そのデータが災害の予兆を検知するための重要なパラメータになるからです。

「単に機器を納入するだけではないその姿勢に、私たちの防災への取り組みを真剣に支えようとしてくれている、NECの本気さを感じました」(松藤氏)

NECが気象庁からの気象情報や水位計などの情報を集約して地図上に表示する「発令判断支援システム」を併せて提案したことも、システム導入の決め手となったといいます。「最終的には土砂崩れだけでなく、情報を一元的に管理して判断することが目的です。ただし、そのためには様々な情報を組み合わせて、的確に表示する必要があります。そのためにはセンサー技術のみでなくICT全般の総合的なノウハウをもっているパートナーはほかにないと判断しました」と松藤氏は説明します。

導入後の成果

災害時の迅速な意思決定で、市民の安全・安心の確保へ

自治体にとって、住民に避難勧告を出すのは簡単なことではありません。災害の危険性の見極め、避難所や避難ルートの確保、備品の準備など、やらなければならないことが非常に多いからです。

「土砂災害の危険性が数値として明確にあらわれ、それを関係者たちで共有することができるので、意思決定を迅速に行うことができるようになりました。そこにこのシステムの大きなメリットがあります。テスト運用も含めて8月末からすでに何度かシステムが作動していますが、まさに期待通りの働きを見せてくれています」と松藤氏は満足感を示します。

現在システムは、試験的運用のフェーズにあります。同市は今後、降雨の多い時期の精度を検証していくとしています。

「このシステムの導入が他の自治体でも進んでいってほしいと考えています。設置される場所が増えれば、それだけ分析に活用できるデータも増え、予兆検知のアルゴリズムもより精度が上がることになると思うからです。また、システム設置箇所の周辺にどのような樹木があるかも重要なデータです。それによって土砂崩れ発生の危険度は大きく変わります。土砂災害による被害者を一人も出さないために何をすべきか。これからもそのことを第一に考え、防災システムをNECと一緒になって進化させていきたいと考えています」と松藤氏は最後に語りました。

担当者の声

防災の力強いパートナーとなりたい

NEC
スマートインフラ事業部
笠原 梓司

社会に対して「安全・安心」を提供することが、私たちNECの大きな役割の1つです。その点で、この土砂災害予兆検知システムは非常に重要なソリューションであると考えています。今回、諫早市様にシステムを導入していただいたことによって、今後の展開への道筋が見えてきたと感じています。

ゼロベースの研究段階から、防災のシステムとしては災害が発生するよりも前に危険性を把握でき、発生前には対策を取り終えることができるものでなければならないと考え、研究、技術実証に取り組んでまいりました。松藤参事監の言葉から方向性の正しさを確信することができました。

諫早市様との密な連携を続けながら、より精度の高いシステムにブラッシュアップさせていきたいと考えています。防災の力強いパートナーとなって、「土砂災害による被害者を一人も出さない」という目標をともに実現していくこと。それが現在の目標です。

今後はさらに、自治体様だけでなく企業様にも幅広くシステムをご提供していくことを目指しています。実際、道路や鉄道関係をはじめ、様々な業種のお客様からお声掛け頂いています。

これからもICTを通じて、社会の安全・安心を守るための取り組みを続けていきます。

お客様プロフィール

長崎県諫早市

所在地 長崎県諫早市東小路町7ー1

諫早市様

職員数 894人(平成29年4月1日現在)
概要 長崎県のほぼ中央に位置し、三方を海に囲まれた市。平成17年に、旧諫早市、多良見町、森山町、飯盛町、高来町、小長井町が合併して、新しい諫早市が誕生した。干拓によって形成された諫早平野は長崎県内最大の穀倉地帯であり、丘陵地帯は野菜やみかんなどの特産地となっている。一方、工業製品の出荷額は県内第2位。農業、工業ともに盛んな市として知られる。
URL http://www.city.isahaya.nagasaki.jp/

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(2017年11月22日)

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