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大阪市教育委員会様

大阪市教育委員会様

校務の効率化と多様化する課題解決にクラウドを活用
教員が子どもと向き合う時間を年間100時間以上創出

大阪市教育委員会様
業種文教・科学業務共通業務
製品業種・業務ソリューション・サービスプライベートクラウド(自社構築),アウトソーシング

大阪市では、市内約460校の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校(以下、小中高特支校)を対象とした「校務支援ICT活用事業」を推進しています。この事業に活用されているのが、NECが提供する「校務支援サービスクラウド」です。これにより出欠管理や通知表・指導要録作成業務など、多様な業務における時間短縮が図れ、子どもたちと向き合う時間を年間100時間以上創出することが可能になりました。加えて、学校情報のセキュリティ強化や保護者や地域への情報発信によるコミュニケーションの活性化なども実現しています。

事例のポイント

課題

  • 校務が紙文書ベースで処理されていたため、記入や転記・確認などに多くの時間と労力を費やし、教員本来の職務である子どもたちと向き合うための時間を充分に確保できない状況でした。
  • 校務が時間内に終わらないため、残業や休日出勤を行うことが常態化。自宅作業のためにUSBメモリを持ち帰ることで情報漏えいリスクが高まるなど、セキュリティの問題につながっていました。

成果

  • 校務のICT化を行うと同時に、既存業務システムとの連携も実施。データによる情報管理やグループウェアによる情報伝達・共有を行うことで、教育や指導にあてる時間を年間100時間以上創出できる環境が整いました。
  • クラウドを利用したセキュアなインフラを構築するとともに、自宅でも安全に業務が行えるテレワーク環境を導入。セキュリティの向上を実現するだけでなく、介護や育児などの事情を抱える教員のワークライフバランス確保にも役立っています。

導入前の背景や課題

ICT化の遅れなどから、教員の校務負担が増大

大阪市教育委員会 学校経営管理センター(給与・システム担当) 担当課長 山本 圭作 氏大阪市教育委員会
学校経営管理センター
(給与・システム担当)
担当課長 山本 圭作 氏

政令市で2番目の学校規模を持ち大阪府の中核都市として発展を続ける大阪市。
その学校教育を支える役割を担う大阪市教育委員会では、学校園業務の軽減をめざす検討プロジェクトチームを2010年に立ち上げました。
同委員会の山本 圭作氏は、取り組みの背景を次のように語ります。
「大阪市では、教頭や教員の多忙化が大きな教育課題となっていました。事務処理に多くの時間を取られ、本来の職務である子どもたちの教育・指導に影響をおよぼし始めたのです。特に校務が集中しがちな教頭職では、平日の残業時間が平均4時間以上にも達していました」。
こうした状況が生じる大きな理由に挙げられていたのがICT化の遅れです。
「大阪市は全国の政令市に比べてPC整備をはじめとした校務のICT化が大きく遅れていました。紙文書ベースでの処理が多く教員の負担が増加。時間内での作業が終わらず、USBメモリによる自宅への持ち帰り仕事が常態化し、情報セキュリティの懸念が発生したり、教員同士の情報共有や保護者への情報発信が不足したりと課題が連鎖し、問題が複雑化・深刻化していったのです」と山本氏は続けます。
そこで同委員会は2012年、教育長の決断の下、局を横断する『校務支援・学校教育へのICT活用プロジェクトチーム』を発足。市長施策として市内約460校の小中高特支校の校務の全面システム化という大プロジェクトに着手したのです。

選択のポイント

価格面・技術力・導入実績に加え、地域特性や校務に対する理解度の深さを評価

校務支援システムの導入にあたっては、コスト要件と機能要件を高いレベルで満たすことが大きなポイントとなりました。自治体の財政事情が厳しさを増す中、「運用・保守も含めたシステムライフサイクル全体で高い費用対効果を発揮すること」、「校務の効率化を実現する高い機能性を持つこと」の両立が求められたのです。そこで今回大阪市が採用したのが、価格点(300点)と技術点(700点)の合計で落札者を決定する総合評価落札方式です。大阪市の要求事項を提案依頼書や仕様書にまとめ、採点評価指標とともに公開。また、大学の情報システム運用管理担当者、PTA協議会などの外部人材で構成される有識者委員会を設置し、技術的な優位性や適格性を確保しつつ、公平性の高いシステム導入を図りました。
こうした取り組みを経て採用されたのが、NECの「校務支援サービスクラウド」です。「価格点・技術点のどちらの項目においてもトップ評価を獲得したのがNECでした」と山本氏は語ります。
提案書には、大規模自治体での稼働実績や校務のICT化をスピーディに展開できること、全校稼働・全校定着化が実現できること、保守・運用、サポート体制が万全であることなど、数多くの要求項目に対する提案が記されていました。
加えて、NECは提案の姿勢においても多くの評価者の心をつかみました。「一般にICTベンダの提案書は、とかく会社の実績や製品の機能を前面に押し出すものです。しかし、今回の提案書の中に、一つだけ『校務のICT化を図ることで大阪市の学校や教員、子どもたちの日常がどのように変わるか』を訴えたものがありました。その内容は、大阪市の事情を非常によく踏まえており、地域特性や校務に対する理解度の深さが感じられました。それがNECの提案書だったのです」(山本氏)。

導入ソリューション

校務に求められる機能とサポートを包括的に提供

今回大阪市が採用した「校務支援サービスクラウド」は、「グループウェア」「校務支援」「コミュニケーション」の3つの機能で構成されています。連絡掲示板やメールなどの情報共有機能、出欠管理や通知表作成に代表される校務支援機能、さらに学校ホームページ作成機能や保護者メールなどの情報発信機能を包括的に提供することで、校務の効率化と地域・保護者との情報連携を強力に支援。また、システムの円滑な利用促進と学校現場での負担軽減のため、統合コールセンターによる一元的な問い合わせ窓口も提供しています。

校務支援サービスで利用する児童・生徒および教員の情報は、高い信頼性・可用性を備えたNECのデータセンターで管理。また安全なテレワーク環境の導入や、既存システムとのセキュアな連携により、高い安全性と利便性を確保しています。


大阪市が採用した「校務支援サービスクラウド」拡大図

導入後の成果

通知表作成の時間を半減した例や職員朝礼の回数を減らした学校も

「グループウェア」と「コミュニケーション」については、2013年3月より市内の全小中高特支校で本稼働を開始。また「校務支援」についても、31校のモデル校を選定して試験導入を開始しています。
今回のプロジェクトでは、「教員が子どもたちと向き合う時間を年間100時間創出する」ことが目標として設定されていますが、モデル校ではその達成に向けた成果が次々と挙がっています。
「例えば、日々の成績処理や出欠日数のデータを利用してそのまま通知表や指導要録、調査書の作成を行えるようになりました。データの入力は一度きり。都度生じていた手書き・転記が不要となり、確認作業も大幅に減少しました。モデル校の中には、システムを活用した初の通知表出力にもかかわらず、作成に要する時間を従来の半分に短縮できたところもあります」(山本氏)。
グループウェア機能では、教員への伝達・通知事項などを連絡掲示板で周知させることができるため、サービス開始わずか数か月で、毎日行っていた職員朝礼の回数を減らした学校も現れています。これにより、出勤後はすぐに教室へ行くことが可能となり、子どもと向き合う時間の創出につながっています。
保護者や地域とのコミュニケーションの活性化も見逃せません。「今回からブログ形式の更新しやすい仕組みも盛り込んだことで、ホームページでの情報発信が非常に容易になり、ニュースや身近なできごとを即時発信できるようになりました。ある学校では、修学旅行帰りのバスが交通事情で遅れたため、現在の位置や子どもたちの状況を定期的にホームページで報告。バスが学校に着いた時には保護者の方々が『お疲れ様でした』と拍手で迎えてくれたという感動的な一幕がありました」と山本氏は語ります。
懸案だったセキュリティ問題についても、仮想シンクライアント方式を利用したテレワーク環境を用意することで、自宅PCでも安全に業務を行うことが可能になりました。この結果、教員を休日出勤から解放するとともに、自宅で子どもたちの作品をじっくり評価できる、集中して成績処理が行えるなど様々な効果を実現。教員の柔軟な働き方に加え、業務の効率化や充実度を高めています。
さらに、こうした一連の校務のICT化は業務の標準化を促すという効果を生んでいます。これにより、教員が新しい職場に異動する際にも、不安なくスムーズに赴くことが可能になりました。

このように多くの効果を生み出しつつある校務支援クラウドですが、このサービスを利用する教員の数は、約14,000人に上ります。
そのため、サポート体制も大変重要なポイントだったといいます。
「今までのシステムでは、多様な問い合わせを全て教育委員会で受けており苦労した経験があるだけに、サポート体制の充実度は非常に重視しました」(山本氏)。
この課題については、NECがパソコンの基本操作から故障診断/修理受付、Office、校務アプリケーション、業務などあらゆる問い合わせに対応する『統合コールセンター』を提供したことで解決。SLAである着信率97%以上、24時間以内の問題解決率95%以上も遵守されています。ICT支援員を派遣する従来型のサポートと比較して、教員にとっては統合コールセンターのサポート範囲の広さと迅速さ、教育委員会にとっては大幅なコスト削減効果があるなど、両者にとってメリットのあるサービスです。

今後の展望

学校教育の質の向上と経営効率化に向けICTをフル活用

今後、校務ICTが市内約460校に拡がっていくことで、より多くの効果が期待されています。「子どもたちと接する時間が増えることはもちろん、学校教育の質的向上や学校経営の効率化・高度化をさらに推し進めることになるでしょう。教員がその持てる能力を教育で十分に発揮できるための環境を整備すること、これも教育委員会の重要な任務の一つだと考えています」と山本氏は語ります。

近い将来、子どもたちが一人一台のタブレットを持つ教育環境が整った時、そこで集められる膨大なデータを分析し、それを成績評価に生かしたり、効果的な指導法の策定に役立てるなど、校務ICT化と教育ICT化の融合をより一層図っていくことも検討しています。
「ICTは導入が目的ではなく、あくまで手段。その活用定着を図り、さらに進化させ、ほかの自治体でも利用できる『普及モデル』にまで発展させていくこと。このプロセスこそが、政令市の教育委員会に課せられた責務ではないかと私は考えています」と山本氏は今後の抱負を熱く語りました。

お客様プロフィール

大阪市教育委員会

所在地 大阪市北区中之島1-3-20
事業内容 大阪市の大学を除く学校、及び社会教育・生涯学習施設の管理、並びに学校教育、社会教育、文化財の保護などに関する事務を担当する行政機関。学校教育のICT化にも積極的に取り組んでおり、校務支援ICT活用事業と学校教育ICT活用事業を展開している。
URL http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/

関連導入事例

(2013年11月5日)

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