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株式会社アマダ様

株式会社アマダ様

ユーザー視点で金属加工機械の操作性改善に挑戦
世界を驚かせる画期的なユーザーインタフェースを実現

株式会社アマダ様
業種製造業業務設計・開発・製造
製品その他製品ソリューション・サービス組込みシステムソリューション

金属加工機械を提供するメーカーにとって、お客様が効率的に作業を行えるユーザーインタフェースの実現は重要なテーマです。アマダ様では、NECをパートナーに迎え「ユーザー中心設計(UCD)」に基づく、金属加工機械のユーザーインタフェース刷新に着手。タッチパネルモニタを縦型に搭載する画期的なユーザーインタフェースを開発しました。熟練度を問わず、あらゆる作業者が容易に使いこなせる操作性と視認性を実現し、業界に驚きを与えています。

事例のポイント

課題

  • 金属加工機械の多機能化に伴い、操作ボタンなどが次々と追加され、画面が複雑化。可視性、操作性に影響が生じていました。
  • サプライチェーンの一翼を担う以上、パーツを提供してもらうパートナーには、生産計画に合わせた最適な量産体制と、世界各地の過酷な条件下でも稼動できる高い製品品質が求められます。

成果

  • 縦型のタッチパネルモニタを採用し、上部に情報表示領域、下部に操作領域をそれぞれ配置。可視性、操作性に優れたユーザーインタフェースを実現。
  • 機能ごとにボタンをグループ化し、わかりやすさを追求。熟練者向け、若手向けのモードを切り替えられるなど、誰でも効率的に作業が行えるユーザーインタフェースを作り上げました。
  • 新デザインのユーザーインタフェースを実装するためのタッチパネルモニタをNECから提供。高い品質、生産計画に合わせたJIT(Just In Time)納入体制などで、サプライチェーンの最適化が進みました。

導入前の背景や課題

機能追加に伴い操作ボタンが乱立。インタフェースの改善が必要に

株式会社アマダ 執行役員 板金機械開発部本部長 ソフト開発部門長 知的財産部 担当 伊藤 克英 氏株式会社アマダ
執行役員
板金機械開発部本部長
ソフト開発部門長
知的財産部 担当
伊藤 克英 氏

板金加工、プレス加工、切削・構機加工、機械加工を行う金属加工機械を提供するアマダ様。金属加工機械に加え、制御のためのソフトウェアや周辺装置、金型、保守サービスにいたるトータルなソリューションを提供しています。同社は、国内トップクラスのシェアと実績に加え、古くからグローバルにビジネスを展開してきた企業としても知られており、今日では海外市場での売上が全体の50%を占めるに至っています。

グローバル市場での激しい競争を勝ち抜くには、精密な金属加工を支える機械の機能強化が欠かせません。同社でも、高度な加工を可能にする様々な機能を各種機械に追加し、競合へのアドバンテージを確保してきました。しかし、改善すべき点もありました。お客様が利用するユーザーインタフェースの使い勝手です。

同社は、20年ほど前から機械の進化に合わせてユーザーインタフェースも改修してきました。「ところが、金属加工機械の多機能化に伴い、ボタンなどが次々と画面上に追加され、画面が複雑化。可視性や操作性に影響を及ぼすようになってきていたのです。機械のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも、またデザイン性の高い欧州の競合企業に対抗するためにも、ユーザーインターフェ-スの改善が急務でした」とアマダの伊藤 克英氏は語ります。

そこで同社は、新作の板金加工機械の開発を契機にユーザーインタフェースのデザインを抜本的に見直すことにしました。

選択のポイント

見る人、使う人の視点に立ったUCDデザインのノウハウに感銘

株式会社アマダ 加工技術部 ベンディング加工技術 技術企画開発グループ 今井 規夫 氏株式会社アマダ
加工技術部
ベンディング加工技術
技術企画開発グループ
今井 規夫 氏

ユーザーインタフェースの刷新に向けてアマダ様は「手数が少なく、迷わないこと」をコンセプトに掲げ、作業者の熟練度を問わず、誰もが容易に使いこなせるタッチパネルモニタの実現を目指しました。

そのパートナーに選定したのがNECです。
「NECはシステム構築、IT機器の開発などにおいて、『ユーザー中心設計(UCD:User Centered Design)』に基づくデザインを実践しています。その知見を我々のユーザーインタフェース開発に生かせないかと考えたのです。例えば、空港ターミナルに設置された発着便の案内用ディスプレイなどは、『重要な情報ほど、自然に目に入る』ようにデザイン。また、ソフトウェアの操作画面などは『次に何をすれば良いのかが一目で分かる』ようになっています。こうしたNECの様々な開発事例に実際に触れ、色遣いや分かりやすい見せ方、操作用パーツの配置などを確認。あくまでも使う人の視点に立った様々なノウハウが盛り込まれていることに感銘を受けました」と伊藤氏は振り返ります。

依頼を受けたNECは、まずアマダ様の金属加工機械について、より深く知ることからプロジェクトをスタート。工場やショールームを訪問し、機械の機能や操作を学習しました。さらには「UCD」のベースとなる“ユーザ-視点”を体感すべく、実際にアマダ製の金属加工機械を使っているお客様も訪問。現場の生の声を拾いながら、リアルな使い方を実地で検証していきました。

「私たちのお客様は多種多様。あらゆるお客様にとって使いやすいユーザーインタフェースを開発すべく、規模や加工内容、作業に当たられている方の熟練度など、様々なバリエーションの現場を見学しました。ヒアリングしたお客様の声は、その後のNECのデザイン提案にきちんと反映されており、驚きを覚えました」と今井 規夫氏は語ります。

お客様と共に、上流からインターフェース設計と部品開発・製造を推進お客様と共に、上流からインターフェース設計と部品開発・製造を推進

導入ソリューション

縦型ユーザーインタフェースを採用し、可視性、操作性を大幅に改善
新しいユーザーインタフェースを開発するため、NECはアマダ様と共に作業者が抱える課題やニーズを抽出。商品企画担当、顧客担当、デザイナー、ソフトウェア開発担当などを交えて、利用状況をシナリオ化したり、ユーザーイメージをペルソナとしてまとめながら、ユーザーインタフェースのあるべき姿を目指しました。

そうして提案したのが、従来の横型ではなく「縦型」のユーザーインタフェースです。縦型のタッチパネルモニタを三分割し、上部には加工中の金属の形状や状態を視認できる3Dオブジェクト、中部には作業の進捗状況を確認するために頻繁にユーザーが目視する工程表を固定表示。異常発生時のアラーム表示も、中部の一番目立つ場所に置きました。
そして、加工内容によって表示が変わる操作部を画面下部に集約したのです。

アマダ様向け板金曲げ加工機械操作画面の刷新アマダ様向け板金曲げ加工機械操作画面の刷新
(クリックで解説付き拡大画面を表示します)

加えて、新ユーザーインタフェースの実装に当たっては、NEC長野が開発した18.5インチの産業用マルチタッチパネルモニタをアマダ様向けにカスタマイズしたものを採用。アマダ様の生産計画に合わせたJIT(Just In Time)での納入を行います。

導入後の成果

作業者の負担を軽減し、熟練度に応じた操作が可能に

株式会社アマダ 商品企画部 戦略ソリューショングループ 西田 育弘 氏株式会社アマダ
商品企画部
戦略ソリューショングループ
西田 育弘 氏

縦型、三分割構造の新しいユーザーインタフェースは、近くリリース予定の板金加工機械の新製品に搭載されています。

「これまでとはまったく異なるデザインですが、機械を操作するお客様の立ち位置や動きが考慮され、オペレーション中に大きく首を振る必要がなく、手が肩から上にあがることがないなど、最も負担が少なく、使いやすい構造だと納得しました。また、工程番号を示す数字など、離れた場所からでも重要な情報が目に入るよう開発いただいたオリジナル文字フォントも安心感をもたらします。経営層も含めて、満場一致で即座に採用を決めました」と西田 育弘氏は話します。

株式会社アマダ 第一ソフト開発部 今井 慎一 氏株式会社アマダ
第一ソフト開発部
今井 慎一 氏

また、ソフトウェア開発に携わっている今井 慎一氏も「携帯やパソコン画面など、より多くの人が利用する機器のデザインを行ってきたノウハウが生かされています。ソフト開発の立場から画面設計に携わってきましたが、『デザイン』を本職とするプロの仕事には衝撃を受けました」と続けます。

細部にも様々なこだわりがあります。
まずは、煩雑だったボタン類を機能ごとにグルーピングして体系的に整理。直感的に各ボタンの役割が把握しやすくなっています。

加えて、作業者の熟練度によってモードを切り替えられるようになっていることもポイントです。熟練の作業者には、職人ならではの“手の感覚”を生かし、これまで身につけてきた「作業のリズム」を損なわないような操作性を実現。一方、若手作業者などには、現在の作業と関連のある機能のボタンを自動表示し、3Dオブジェクトなどを見ながら簡単かつ直感的に操作を行えるようにしています。誰もが効率的に使いこなせる、まさにユニバーサルデザインと呼べるユーザーインタフェースを実現したのです。また、コンピュータグラフィックでありながら、実際に“ボタンがあるかのような”質感、オーディオ機器のような高級感のあるグラフィックデザインも、ブランドイメージの向上に貢献してくれそうだと好評です。

株式会社アマダ 第一ソフト開発部 倉増 剛 氏株式会社アマダ
第一ソフト開発部
倉増 剛 氏

「インタフェースデザインのNCへの実装に際しては、NECから画面を構成するプログラムを、開発用部品として提供してもらいました。おかげで、開発工期を大幅に短縮することができました」と倉増 剛氏は語ります。

加えて、ものづくりパートナーとしてのNECの強みも高く評価されています。
新デザインのユーザーインタフェースを実装するために、NECは新開発した産業用タッチパネルモニタを、アマダ様向けにカスタマイズして提供しています。その品質の高さがグローバルに事業を展開する同社にとって大きな魅力となっているのです。

「金属加工機械が稼働する国や地域の中には、高温多湿など、気候条件が過酷な場所もあります。当社の機械は、そうした中でも故障せずに安定稼働しなければなりません。当然、採用する部品にも同様の信頼性が求められます。その点、過去の経験からもNEC製品の品質は折り紙付き。実際にタッチパネルモニタを開発、量産するNEC長野を訪問しましたが、高度な品質管理体制を目の当たりにし『ここまでやるのか──』と改めて安心感を抱きました」と伊藤氏は強調します。

今後の展望

評価、フィードバック、改善を重ね、競合他社に対する優位性を確立

新しいユーザーインタフェースは、2012年10月にドイツで行われた金属加工機械における世界最大の見本市「Euro BLECH」で、世界に初めてお披露目されました。

「画期的な縦型タッチパネルモニタによるユーザーインタフェースの使い易さが各国のユーザーをはじめ、競合他社にも驚きをもたらし、大きな話題となりました。背の高い海外のお客様のことを考慮し、お客様の身長によって画面の上下を入れ替えることができるようにしていますが、その斬新さ、工程表示バーの見易さも大評判でした。来年の展示会では追従する企業も数多く登場してくるでしょう」と西田氏は紹介します。

また、伊藤氏も「リーディングカンパニーとして市場を引っ張っていくアマダの姿勢を見てもらうことができました」と付け加えます。

もちろんアマダ様では、さらなるブラッシュアップを重ね、競合他社に対する優位性を確立していきます。「UCDに基づく画期的なユーザーインタフェースの実現により、現段階では大きなアドバンテージを得たと自負していますが、さらにお客様の声をフィードバックし、改善を続けるつもりです。これこそお客様と共に成長していくことをモットーとしている我々の重要なミッション。また、各機械を開発する部隊にもUCDに関する知見を提供していく考えです」と今井 慎一氏は話します。今回の一連の取り組みを通して、アマダ様が体験したUCDに基づく開発プロセスは、同社にとっても重要な資産となっているのです。

「今後もユーザーインタフェースに限らず、様々な改善を継続し、より良い機械を開発していきます。今回の取り組みを通じて、NECとはいいコラボ関係ができました。最先端の技術を持つNECには、技術トレンドの紹介、要素技術の持つ可能性に関するアドバイスなどを通じて、当社の取り組みを支えてもらいたいですね」と伊藤氏はNECへの期待を語りました。

NECスタッフの声

デザインからサプライチェーンに踏み込んだ部品供給までを提案

NEC 南関東支社 事業推進部 ソリューション推進グループ(組込ビジネス推進) マネージャー 寺門 義昭NEC
南関東支社 事業推進部
ソリューション推進グループ
(組込ビジネス推進)
マネージャー 寺門 義昭

今回のプロジェクトでNECが提供したのは、大きく2つ。1つめは、自社でのノウハウを活かし、ユーザーインタフェースの改善を中心に進めた開発プロセス改革。2つめは、新しいデザインのインタフェースを実装するために必要なタッチパネルモニタの開発、量産、提供です。

特にタッチパネルモニタについては、単に製品をご提供するだけでなく、操作部ユニット全体をアマダ様の生産計画に合わせてJIT納入するEMS(製造受託サービス)までを視野に入れてご提案。アマダ様の製造リードタイムの短縮など、サプライチェーンの最適化に向け、貢献していきたいと考えています。

現在、NECは、製造業の企業として、自社グループ内で実践したものづくりのノウハウやアセットをお客様に提供する「NEC ものづくり共創プログラム」を展開していますが、これらのご提案もその一環です。

今後も基礎研究の成果やものづくりノウハウを活かして、要素技術の提供、開発、生産領域でのさらなるご支援を展開。コラボ関係をより発展させ、アマダ様の製品の付加価値向上に貢献していきたいと考えています。

お客様プロフィール

株式会社アマダ

本社 〒259-1196 神奈川県伊勢原市石田200
設立 1948年5月1日
従業員数 連結:6,627人 単独:2,400人(ともに2012年9月30日現在)
事業概要 板金、プレス、切削・構機、金属加工機械の4事業を中心とする加工機械の開発・製造・販売をグローバルな市場に向けて展開。加えて、それら機械を制御するソフトウェアや周辺装置、金型、メンテナンスにいたるトータルソリューションを提供している。
URL http://www.amada.co.jp/

(2013年4月17日)

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