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株式会社アデランス様

Japanese English

株式会社アデランス様

グローバル標準の生産管理システム構築で
海外生産拠点に対するガバナンスを強化

株式会社アデランス様
業種製造業業務生産管理
製品ERP(会計・人事・給与・販売・生産等)パッケージソリューション・サービスERP(会計・人事・給与・販売・生産等)パッケージ

総合毛髪関連事業で知られるアデランス様では、グローバル規模での生産管理業務プロセスの標準化や海外生産拠点に対するガバナンス強化を念頭に、フィリピン工場における生産管理システムを刷新。ERPパッケージ「IFS Applications」の導入に基づくシステム構築により、生産管理の高度化を実現しました。これに加え、状況に応じた海外生産拠点間での生産調整や需要変動にも迅速に対応できる体制が整いつつあります。

事例のポイント

課題

  • 現地のシステムで管理されているのは最低限の情報のみで、 どこに仕掛品が滞留しているのかわからないなど、詳細な進捗管理が難しい状況でした。
  • 日本本社からの海外生産拠点に対するガバナンスが効いておらず、状況に応じた拠点間での生産調整を図ることが困難でした。
  • 人手作業中心の生産形態のため、人件費のより安価な新興国へと生産拠点を展開していくことが求められていました。

成果

  • 各部門の進捗の管理から、実態に近い工程に分けて進捗を管理することで、オーダー品が、いま、どのセクションのどの工程に仕掛かっているかといった状況を正確に把握できるようになりました。
  • 個別オーダー毎の材料払い出しなど現場在庫の管理方法の見直しを行うことで、余剰在庫を現場に残さない効率的な運用方法を確立しました。また、個別オーダー毎の使用材料を管理することにより、原価計算の精度が向上する見通しです。
  • 生産管理レベルの向上を実現する標準業務プロセスおよび標準システムの確立に成功。近くフィリピン工場における会計領域へ拡大するとともに、他工場への展開も計画しています。

導入前の背景や課題

海外生産拠点に対する統制が効かず、国ごとの経済状況に応じた柔軟な対応も困難に

株式会社アデランス 情報システム部長 廣瀬 拓生 氏株式会社アデランス
情報システム部長
廣瀬 拓生 氏

総合毛髪関連事業のリーディングカンパニーとして知られるアデランス様。オーダーメイドの男性向けかつら「ADERANS」や女性向けかつら 「FONTAINE by レディス アデランス」をはじめ、女性向けレディメイド・ウィッグ「FONTAINE(フォンテーヌ)」、自毛植毛技術「BOSLEY(ボズレー)」、海外ウィッグ「HAIR CLUB」といった各ブランドで商品・サービスを展開し、常に新たな市場開拓にチャレンジしています。

一方で同社は、1980年代初頭からいち早くグローバル展開を図ってきたことでも知られています。現在では、欧州をはじめ北米や東アジア、東南アジアに販売会社を有しているほか、生産拠点についてもタイ、フィリピンに置いており、近くこれにラオスの工場が加わる予定です。

東南アジアの国々に生産拠点を設置しているのは、現地の安価な労働力を調達してコスト低減を図ることが最大の目的です。特に毛植え作業は全体作業工程の大部分を占め、多数の人手が必要となります。ただし、一口に東南アジアといっても、国によって経済状況は大きく異なります。例えば、タイでは近年、政府による平均労働賃金の引き上げが行われ、人件費が大幅に高騰しています。「こうした状況に対応するには、他の工場で生産を行う方法が有効です。しかし当社の場合、かつては、現地の生産法人がそれぞれ独立採算で事業を行っていた上、一部の作業をさらに外部へ委託するケースもありました。そのため、業務の手順や生産管理の仕組みが統一されておらず、生産の調整を図りづらいという問題を抱えていたのです」とアデランスの廣瀬 拓生氏は語ります。

この問題の大きな要因となっていたのが、生産管理業務を支えるシステムです。「Microsoft Accessをベースにしたシステムを工場の立ち上げ当初に導入し、タイ、フィリピンの両拠点で利用していましたが、自分達の使いやすいようにカスタマイズを重ねた結果、原型をとどめず、拠点ごとに全く異なったシステムを利用しているような状況でした。このシステムを使って各オーダーの納期や進捗ステータスなど最低限の管理は行っていたものの、現地まかせで、情報は都度問い合わせないと入手することができないという状態でした。また、各工場にメンテナンスができる専任のIT担当者も少なかったため、ひとたびトラブルが発生すると対応が困難になるという運用上のリスクも抱えていました」

さらに、在庫管理や事務経理などといった各システムも、部門ごとに導入されており、部門をまたぐ場合は同じ工場内でも紙ベースでのやり取りとなるため、工場全体を通した進捗、品質、原価の管理が難しい状況にありました。

選択のポイント

業務プロセス革新の可能性に向けた真摯な姿勢を高く評価

こうした課題を解消し、海外生産拠点に対するガバナンスを強化するため、同社では生産管理改革を具現化できるシステムの構築を決断。そのために、まず3年をスパンとするシステム展開に関わるロードマップを策定しました。具体的には、同社の生産工場の標準となり得る業務プロセスやシステムをフィリピン工場で構築し、それをタイ、さらには新設が予定されているラオスの拠点へと横展開していくというものでした。

ロードマップの策定と並行して、こうした方向性に適うパッケージおよびパートナーの検討を開始。「パッケージにこだわったのは、業務プロセスのベストプラクティスを極力踏襲し、本社を中心としたシステムガバナンスを確実に実現する狙いがありました」。

同社では、複数のベンダーに提案を依頼。最終的に、同社が選定したのが「IFS Applications」をベースに提案を行ったNECでした。「海外拠点による改変によってガバナンスを失いたくない。しかしその一方で、きめ細やかな工程管理やオーダーメイドやレディメイドといった異なる生産形態や、組立系のみならずプロセス系の生産プロセスも含む当社の特殊なものづくりにも柔軟に対応させたい。一見相反する要望なのですが、IFS Applicationsならば、こうした要件を高度に満たせると判断しました」と廣瀬氏。また、レイアウト変更が柔軟に行えたり、データのアップロードやダウンロードなどの柔軟性が高い点、さらには順次機能追加ができる拡張性も高く評価されました。

一方、NECについても、「今回のプロジェクトでは、受注仕様の管理手法や業務手順などシステム以外でも一緒に考えてくれることが重要でした。その点、NECは当初から、現場の生産業務に深く踏み込んで業態に合わせた形で提案をしてくれました。また製造業としてNEC自身が体験して蓄積し、色々な業態に提案してきた個別受注製造業向けのノウハウやサポートが期待できると感じました。」と廣瀬氏は振り返ります。

導入ソリューション

各工程の仕掛かり状況や品質情報を詳細に把握できる仕組みを実現

IFS Applicationsをフィリピン工場に導入し、詳細な工程に分けて、オーダー品が「いま、どこのセクションの、どの工程に仕掛かっているか」といった情報を適正に見える化・管理するシステムが実現しました。10~30日と長いリードタイムを要する毛植工程を始めとして各工程の進捗を把握するために、ハンディ端末を利用して実績報告が行える仕組みを構築。これにより、予定通りに作業が着手されているか、納期に遅れがないかといったことを詳細に確認できるようになっています。また、工程単位で品質検査を実施し、システムに登録することで、品質の詳細情報も把握できます。

日本主導の標準生産モデル構築日本主導の標準生産モデル構築

グローバルロールアウトグローバルロールアウト

導入後の成果

海外生産拠点における生産管理業務が大きくレベルアップ

今回のIFS Applicationsの導入は、同社の海外生産拠点における生産管理業務のレベルアップに加え、日本本社における、それらの拠点に対するガバナンスの強化にも大きな成果をもたらしました。

まず生産管理の局面では、各オーダーのステータスが日本からでも細かいレベルで把握できるようになりました。「これまで日本側から進捗を知るためには、まず工場の責任者に問い合わせ、次にその責任者が現場に問い合わせていたため、スピード感が大幅に向上しました」と廣瀬氏は語ります。

スピード感という意味では、これまで一部紙媒体だった日本からのオーダー指示をすべて電子情報として伝達する仕組みも大きなポイントです。「これにより、生産の迅速な着手が可能になりました。業務プロセスの標準化とあわせ、最終的には生産のリードタイム短縮につながるはずです」と廣瀬氏は期待を込めます。

加えて、こうした工程ごとの詳細な管理は、品質面の向上にも貢献しています。従来も、工程ごとに定められたチェック項目に沿って検査を実施していましたが、その結果を紙に記入する処理にとどまっていました。これに対し、現在では各工程の検査結果をシステム上に履歴として保存・蓄積できるため、「どういうオーダーでどのような品質問題が多く発生しているのか」など、歩留まり改善に向けた検討が可能になります。

「例えば同じ毛植工程でも、どのチーム、あるいは人の作業に問題が多いのかといったことも明らかにできます。人やチームの仕事の精度を知ることができるわけで、そうした情報は現場作業員の評価基準としても生かしていくことができますし、個人のモチベーションアップにもつながるでしょう」と廣瀬氏は説明します。

今後の展望

生産管理革新に向けた継続的な提案を期待

現在、同社ではフィリピン工場において、IFS Applicationsによる会計システムの整備にも着手。またそれと併行し、今後はタイやラオスにも同じシステムを展開していく予定です。

そうした展開が完了したあかつきには、各国の経済状況に応じて、人件費が安価な地域に生産を移管するなど、拠点間の融通が柔軟に行えるほか、新規生産拠点の立ち上げなども迅速に行えるようになります。さらに将来的には、グローバルでのSCM対応、経営の見える化などを目指していく考えです。

「そうした将来に向けて、NECには、システムの構築だけではなく、広範な業務に関する知見をベースとした生産管理革新についての提案を継続的に行って欲しいですね」と廣瀬氏は語りました。

お客様プロフィール

株式会社アデランス

本社 〒160-0007 東京都新宿区荒木町13-4 住友不動産四谷ビル6F・7F
設立 1969年3月1日
資本金 129億4,400万円
売上高 510億8,900万円(連結、2013年2月期)
従業員数 4,286名(連結、2013年2月末現在)
事業内容 オーダーメイドの男性向けかつら「ADERANS」や女性向けかつら「FONTAINE by レディス アデランス」をはじめ、女性向けレディメイド・ウィッグ「FONTAINE(フォンテーヌ)」、自毛植毛技術「BOSLEY(ボズレー)」、海外ウィッグ「HAIR CLUB」といった各ブランドでの商品・サービスの提供を中心に総合毛髪関連事業を展開する。
URL http://www.aderans.com/

関連リンク

(2013年8月12日)

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