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株式会社三井住友銀行様

ビッグデータ活用事例 三井住友銀行様

ビッグデータ活用のポイント

三井住友銀行様では、重要情報の管理のため、文意を踏まえた精緻な文書分析を実現する「情報ガバナンス強化ソリューション」を導入しました。これにより、営業職員数千人分の作成文書から、即時に厳格管理の対象となる重要情報を高精度に検知する仕組みを確立し、情報ガバナンス体制を強化。金融機関としての信頼をより高めています。

強固な経営基盤の確立に向け、情報ガバナンスの強化が不可欠に

株式会社 三井住友銀行 システム統括部 情報活用推進室 室長代理 池田 大 氏株式会社
三井住友銀行
システム統括部
情報活用推進室
室長代理
池田 大 氏

三井住友銀行様が重視する経営理念の一つが「お客さまに、より一層価値あるサービスを提供し、お客さまとともに発展する」こと。この理念の実現に向けて、さらなるお客様対応力を強化すべく、ビッグデータの活用をはじめ様々な取り組みを行っています。

そうした取り組みを推進するのがシステム統括部 情報活用推進室です。「情報を有効活用するには、その前提として扱う情報を適正に管理するガバナンス整備が大切です。」と三井住友銀行の池田 大氏は話します。

そこで同行では営業職員が作成する文書の中に厳格に管理すべき重要情報が含まれているかを即座に判定する仕組みを整備しました。

対策としては一定の基準に沿って「システムによる自動判定」によるチェック体制を実現しています。ただ、単に特定のキーワード等が含まれているかどうかによる判定方式では本来は管理不要の情報でも、文章の中に該当するキーワードが含まれていると、自動的にアラートの対象になってしまいます。逆に、本当は厳格に管理すべき情報なのに、表現の違いにより対象から漏れてしまう可能性があります。
「そのため、文書の内容を正しく理解し、管理の対象にすべき文書かどうかを漏れなく識別できる仕組みが求められていました」と池田氏は述べます。

技術検証での高精度な検知率とメンテナンスの容易さを評価

新たな情報管理の仕組みを構築するために、同行が注目したのがNECのグローバルトップクラス※のテキスト含意認識技術です。この技術では、抽出された単語やフレーズの意味的な同一性を捉えることで、表現の違いに左右されずに、文書の内容に基づいた検知を行うことができます。(図1参照)

図1:NECのテキスト含意認識技術

グローバルトップレベルのテキスト含意認識技術を用いた「意味解析エンジン」によって、二つの文が同じ意味を含むかどうかを判定する

株式会社 三井住友銀行 システム統括部 情報活用推進室 室長代理補 山下 健一 氏株式会社
三井住友銀行
システム統括部
情報活用推進室
室長代理補
山下 健一 氏

同行では、正式導入に先立つPOC(Proof Of Concept=技術検証)で、過去3年分の文書を対象に、判別精度の評価を実施しました。「POC期間中はNECのソリューション開発を担うNECの情報・ナレッジ研究所の技術者も参加し、こちらの求める要件に従って様々なチューニングを行ってくれました。その結果、短期間で想定以上の精度を達成することができました」と池田氏は率直な感想を述べます。

それに加えて、メンテナンスの容易さも大きな選択ポイントとなりました。法規制や事業環境の変化に伴い、厳格管理の対象となる情報の種類も変わってきます。「その点、NECの提案内容は情報の重みづけなどを柔軟に変更できるものでした。事業環境の変化にもタイムリーに対応できる点も高く評価しました」と同行の山下 健一氏は話します。
こうして導入が決まったのが、「情報ガバナンス強化ソリューション」でした。

NECの情報ガバナンス強化ソリューション

文書全体の意味を理解し、重要情報の有無を自動で判定

NECの「情報ガバナンス強化ソリューション」は、大量のテキストデータから文書全体の意味を理解し、含まれるリスクなどを自動的にスコアリング(重要度判定)。単語の一致・不一致を中心に分析する従来方式に比べ、文書全体の内容を高精度に判別できます。その基盤技術には機械学習を用いた辞書構築機能と、意味的な同一性を認識するテキスト含意認識技術が使われています。

辞書構築機能は、管理済みの文書から単語やフレーズを抽出し、それらのスコアを自動的に調整することで、判別精度を高めていく機能を備えています。テキスト含意認識技術では、抽出された単語やフレーズの意味的な同一性を捉えることで、表現の違いに左右されずに、文書の内容に基づいた検知を行うことができます。
また、検知漏れを徹底して防ぐための単語やフレーズに対する重みづけは、状況に合わせた変更が柔軟に可能です。

これにより文書のような、多くの人が様々な表現を使う文章でも的確に判定し、漏れや誤検知のない高精度な文書検知を実現しています。

図2:情報ガバナンス強化ソリューションの利用例登録された文書のテキストデータをもとに厳格管理の対象となる情報を含む確率を自動的にスコアリング。文書全体を高精度に検知する。

重要情報を効率的に漏れなく把握し徹底した情報ガバナンス強化を実現

同行では、数千人の営業担当者を対象に、情報ガバナンス強化ソリューションの本格運用を2013年11月に開始。一層の情報ガバナンス強化に高い期待を寄せています。

「本ソリューションの活用により厳格管理すべき情報をより正確に把握できるようになったため、リスクの発生を未然に予見でき、情報ガバナンスの強化につながります。これにより情報の有効活用やコンプライアンス対策を推進する上で強力な“武器”になるはずです」と池田氏は評価します。

また、事業環境の変化に柔軟に対応できる仕組みが構築できたのも重要なメリットです。「法的な規制などによって、厳格管理の対象となる情報の扱いが変わったとしても、柔軟に対応できるため、メンテナンスの工数も最小限で済みます」と池田氏は語ります。

“守り”と“攻め”の情報活用で価値の高いサービス提供を目指す

同行は今後の成果を見極めた上で、情報ガバナンス強化ソリューションの技術を幅広い分野に活用していきたい考えです。「膨大なテキストデータを解析し、文意を踏まえた傾向を把握できるメリットを活かせば、当行に寄せられるお客様の声、ソーシャルメディア上の意見や要望を分析・活用することで、業務課題や商品・サービスの改善、より効果的なプロモーション展開につなげていくこともできます。情報ガバナンスの強化という“守り”の情報活用に加え、業務改善やマーケティング強化という“攻め”の情報活用も可能になります」と池田氏は期待を寄せます。

ビッグデータへの期待が高まる中、今後は膨大なデータをどのようにビジネスに活用するかが重要なカギを握ります。「ビッグデータ活用に精力的に取り組んでいるNECには先進的な技術の提供だけでなく、ビッグデータから新たな価値創出を図る戦略的な活用手法の検討も共に取り組んでいきたい」と山下氏は語りました。

NEC技術者の声:
高度な技術に独自の知見・ノウハウを付加し、ビッグデータの活用を支援

NEC 情報・ナレッジ研究所 データ&テキストマイニングテクノロジーグループ 主任 土田 正明NEC 情報・ナレッジ研究所
データ&テキストマイニング
テクノロジーグループ
主任 土田 正明

「情報ガバナンス強化ソリューション」では、同じ意味を持つ2つのテキストを認識するテキスト含意認識を活用しています。例えば「洪水」に関する情報を抽出したい場合、従来のキーワードマッチング方式では「洪水」という単語や関連するキーワードを辞書登録しておく必要があります。一方、「川が溢れる」「川が氾濫」なども実質的には洪水を意味する表現もたくさん存在しますが、このような表現を漏れなく登録することは現実的に困難で、それが検知漏れの大きな要因になります。これに対し、テキスト含意認識技術は「洪水」と「川が溢れる」「川が氾濫」などが同じ意味と認識できるため、表現に左右されない高精度な文書検出が可能となります。

今回の案件はコンプライアンス対策強化のため、厳格管理の対象となる情報を漏れなく検出することが求められました。正式導入に向けてのPOCでは過去3年間の文書データをもとに、この要件達成のためのチューニング作業を実施しました。

最も工夫したのは、検出漏れをなくすための単語やフレーズの重みづけです。POCを進めていく上で、厳格管理対象の文書の多くは比較的容易に検出できたのですが、ごく一部に漏れやすい文書が存在することが分かりました。その原因は二つあり、一つは、実質的に同じ意味と扱うべきであっても、異なる表現である場合に、期待した通りに単語やフレーズに適切な重みが付かないために検知漏れとなってしまう場合です。これはテキスト含意認識技術をベースに、意味の同一性を捉え、意味に対して重みをつけることで解消できました。もう一つは、文書の一部に厳格管理対象の情報を含む場合です。この場合は、全体の大半を占める管理対象外の内容の影響が強く、検知されにくくなる問題があります。これを解消するための重みづけには、NEC独自の知見・ノウハウが活かされています。

この技術やノウハウを活用することで、ビッグデータの中から検知すべき情報を的確に捉えることができます。そのような情報を束ねることで、様々な予兆や傾向を把握できるようにもなると考えています。例えば、リスク管理だけでなく、潜在的な市場ニーズを発掘しビジネスチャンスの拡大につなげるなど、新たな価値創出を図ることも可能になると思います。

今回のように研究者自らがお客様のもとに伺って作業することはあまりなかったのですが、システムを実用的なものにしていくには、実データでの検証が必要不可欠です。今回実データをもとに、業務部門のニーズを踏まえての対応を実施できたことは、研究者として非常にいい経験になりました。

今後はこの経験を活かし、コア技術であるテキスト含意認識の性能強化を図るとともに、研究者のノウハウをシステマティックに反映する自動チューニングの仕組み作りを推進し、ビッグデータからの新たな価値創出に貢献したいと考えています。

お客様プロフィール

株式会社三井住友銀行

本店 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号
設立 2001年4月
資本金 1兆7709億円(2013年3月31日現在)
従業員数 2万2569人(2013年3月31日現在)
事業内容 総資産 125兆9100億円、預金 80兆64億円、貸出金 59兆7708億円(2013年3月31日現在)
事業概要 三井住友フィナンシャルグループの一員として預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、外国為替業務など多様な金融サービスを展開する。
URL http://www.smbc.co.jp/

(2014年3月26日)

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