開く
閉じる

2016年11月に開催された

スポーツイベントでの実証実験

パブリックセーフティで、社会に安全・安心を提供したい。
その取り組みの一環として、2016年11月に都内で実施された市民参加型スポーツイベントにおいて、
NECの最新のICTを活用した大会運営の実証実験が行われました。

大会運営者の声

三井不動産レジデンシャル株式会社

市場開発部 ソフトサービスグループ

主任 宮本 佳長 氏


NEC責任者の声

NEC 東京オリンピック・パラリンピック推進本部

パブリックセーフティ事業推進室長

山際 昌宏

映像集約監視

会場の複数カメラからの映像を
リアルタイムに集約し分析

複数のカメラからの監視映像を鮮明に途切れることなく集約・分析。
広く複雑なイベント会場における効率的な警備のための実証実験を行いました。

競技会場やバックヤードなどの動線が入り組んでしまうのは、大きなイベントでは避けられないこと。そこで、固定カメラのほかにスタッフが装着したウェアラブルカメラやドローン搭載カメラを使って、会場の隅々までカバーします。それらのカメラからの映像を、鮮明に、そしてスムーズに集約して分析・管理することで効率的な警備のサポートが出来ることを実証しました。競技会場が数か所にわかれていた今回のスポーツイベントでは、陸上競技場と綱引き会場に固定カメラを設置。また固定カメラでカバーできない場所にはウェアラブルカメラを装着したスタッフが巡回し、さらに、ドローン搭載カメラを用意しました。これらの映像を統合指揮室にリアルタイムに配信するときに使われたのが、NECが新開発した二つの技術。通信帯域の変動を予測し、それにもとづいて映像品質を最適化する「適応レート制御技術」と、映像の色や輪郭を強調し不鮮明な監視映像の視認性を向上させる「映像鮮明化技術」です。各会場からリアルタイムに配信される映像は、途切れることなくクリアに統合指揮室のモニタに表示されました。
これらの技術を効果的に活用することでさらに大規模な、あるいはさらに複雑な構造のイベント会場の警備も可能になります。

参考:適応レート制御技術の比較映像

制御なし制御あり

参考:映像鮮明化技術の比較映像

鮮明化なし鮮明化あり

ドローン中継

会場の複数カメラからの映像を
リアルタイムに集約し分析

ドローンに搭載したWi-Fi中継器と地上のWi-Fiアクセスポイントを連携。
会場の遮蔽物の影響を抑え、クリアな映像が統合指揮室に届きました。

大規模なイベントでは、会場の建物がいくつかに分散したり、仮設の照明設備や看板などが設置されることがあり、Wi-Fiの電波が届きにくい原因になっています。そこで今回実証したのが、ドローンの活用です。ドローンにWi-Fi中継器を取り付け会場上空を飛行しながらデータを送受信するという新技術。これにより建物等の遮蔽物に関係なく、安定したネットワーク環境を提供することが出来ます。スポーツイベント当日は、綱引き会場にいるスタッフのウェアラブルカメラから、Wi-Fiアクセスポイントを経由して統合指揮室へ映像を配信する実験をおこないました。
画像の質を比較するために、まずウェアラブルカメラから地上のWi-Fiアクセスポイントに直接映像を送信して、通信速度と画質を確認しました。続いて、綱引き会場の上空15~20mを飛行中のドローンに搭載したWi-Fi中継器および地上のWi-Fiアクセスポイントを経由して映像を送信。映像監視をおこなっていた統合指揮室では、映像をよりクリアに受信できることが確認できました。
遮蔽物のためにWi-Fiの電波が届きにくい場所であっても、ドローンを活用することによって通信の安定化がはかれ、良好なネットワーク環境が構築できることが実証されました。

不審者検知

顔認証技術と高速サーチで
膨大なデータから「不審者」を検出

会場で不審な行動をとる人物を、事前に分析して登録。
当日はその出現を顔認証技術で瞬時に検知して、対応のシミュレーションをおこないました。

監視カメラの画像データから不審人物を洗い出していく作業は、人力でおこなった場合膨大な時間がかかります。たくさんの人が参加するイベントの場合、それでは間に合わないことも。 NECは、世界No.1(注1)の精度とスピードを誇る顔認証技術と、類似度により顔をグループ化して高速検索する技術「時空間データ横断プロファイリング」を組み合わせることで、顔画像にもとづいた特定の人物の検索に加え、特定の時間・場所に出現する人物の検索を可能にしました。 100万件(注2)の顔データからの検索にかかる時間は、わずか10秒です。
実験ではNECの社員が「不審者」に扮し、イベント前日から会場に出没するなどの行動を繰り返しました。「時空間データ横断プロファイリング」がこの人物を抽出し、「競技妨害のための下見行為」と判断した統合指揮室では、「不審者」として顔画像を事前登録しました。 イベント当日、顔認証技術が、綱引き会場の固定カメラがとらえた映像のなかに登録していた「不審者」を検出しました。続いて別のカメラには、この人物がグランド奥のほうへこ移動していく様子が映りました。 すぐに、統合指揮室からの連絡を受けたスタッフが現場に急行しました。追跡の様子はウェアラブルカメラによって統合指揮室で共有され、その指示のもとにスタッフが「不審者」を職務質問。犯罪を未然に防ぐシミュレーションを実施しました。 この技術は、不審者対策に限らず広い会場での迷子の捜索などにも応用できます。大きなイベントが安全・安心に運営されるための、切り札とも言える技術です。

(注1)プレスリリース:NEC、米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術 ベンチマークテストで3回連続の第1位評価を獲得
http://jpn.nec.com/press/201406/20140620_01.html
(注2)海外の特定地域の公的機関の協力を得て、のべ24時間の防犯カメラ映像から得た100万件の顔情報を解析。

東京2020への想い

NECは生体認証や画像解析技術をはじめとするパブリックセーフティ先進技術を用いて、史上最もイノベーティブな大会の安全・安心な運営に貢献する決意でございます。

  • NEC 東京オリンピック・パラリンピック推進本部
  • パブリックセーフティ事業推進室長
  • 山際 昌宏